【東京モータショー15】ZFは都市型スマートカーで効率・安全・自動運転を訴求、日本メーカーに売り込み図る

自動車 ニューモデル モーターショー
ZFブース(東京モーターショー)
ZFブース(東京モーターショー) 全 10 枚 拡大写真

ドイツのメガサプライヤー、ZFは東京ビッグサイトで開催されている「第44回東京モーターショー2015」に出展。「自動運転(Autonomous Driving)」「安全(Safety)」「効率(Efficiency)」を重点訴求ポイントとして挙げ、「Advanced Urban Vehicle(AUV)」と呼ぶ都市型スマートカー実験車両のカットモデルをブース内に置き、その技術を紹介している。

【画像全10枚】

◆TRWとの統合で1+1=2以上のシナジーを

2015年に入り米国の自動車部品大手 TRWオートモーティブの買収を完了したZFは、2015年上半期で前年同期比11%の売上増を達成するなど、統合効果による業績押し上げが顕著だ。ZFが新設する「アクティブ&パッシブ・セーフティ・テクノロジー事業部」にTRWが有する安全技術、ステアリング/ブレーキや自動運転の技術を組み込むことで、両社のシナジーによる「Power of 2」の力を発揮することを謳っているが、両社のシナジーについてはブース内に設置された大型ディスプレイでも見ることができる。

自動運転に向けた取り組みとして、運転支援機能「PreVisionクラウド・アシスト」を紹介。車両に通信モジュールを搭載し、全走行データをクラウドに保存。同じルートを再び走る際に過去のデータと実際の車両データからカーブ進入に最適な速度を計算、見通しの悪いカーブなどでの安全性を向上させるというものだ。

◆次世代技術のショーケース、都市型スマートカー実験車両

AUVは、電動モーターとトランスミッションを軽量アルミハウジングに収めたコンパクトなドライブユニットを両輪に独立装着した半独立式のリアサスペンション「エレクトリック・ツイストビーム(eTB)」を採用した都市型スマートカー。最大トルクは1400Nm、最大回転数は2万1000rpmで、最高速度は150km/hの性能を持つ。

自動運転への取り組みとして、プレスカンファレンスで同社CEOのステファン・ゾンマー博士がAUVを紹介。「12個の超音波センサーと2つの赤外線センサーをもつこのAUVは、並列駐車や縦列駐車も全自動化している。電動化による省スペースの実現でステアリングの切れ角を大きく取ることができ、車体より16cmだけ長いスペースさえあれば、縦列駐車が可能。ドライバーは運転席にある画面から指示を与えたり、車外からモバイル端末を利用して駐車機能を起動できる」(ゾンマーCEO)。

また、このAUVはHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)面でも新しい取り組みが成されており、センターコンソールには有機ELディスプレイを装備し、PreVisionクラウド・アシストから取得した急カーブ進入時の減速トルクなど、さまざまな情報を表示。また、多機能ステアリングホイールは運転者が握っているかどうかを静電容量式のタッチセンサーが感知。ステアリングホイールを通じて、警告発信や使用可能な支援システムの作動などを行う。

ZFではこのほかブース内の大型ディスプレイで、TRWとの統合を経たZFの概況や、今回のモータショーの主要訴求ポイントである効率・安全・自動運転の取り組み事例イメージ動画を紹介。ZFとしては、これらの技術ショーケースを通じて、認知度向上と日本の自動車メーカーへの売り込みを図る考えだ。

また東京モータショーに合わせて同社ウェブサイト内に開設された特設ページでは、高度運転支援技術やそれに用いられるレーダーなどの製品詳細、プラグインハイブリッドシステムやピュアEVのモジュール、回生ブレーキのソリューション、優れた効率を持つ8速/9速ATや軽量シャシー技術などについての情報も提供している。

《北島友和》

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