【CES16】ニュアンスのバーチャルアシスタント、最新「Dragon Drive」を体感

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自然言語での音声入力は安全面でも大きなプラスとなる
自然言語での音声入力は安全面でも大きなプラスとなる 全 9 枚 拡大写真

ニュアンス・コミュニケーションズ社(ニュアンス)は、CES2016開催に合わせてドライバーのニーズを予測して情報やコンテンツを会話形式で提供するバーチャル・パーソナルアシスタント「Dragon Drive Automotive Assistant」を発表。そのデモをラスベガス市内のホテルで行った。

ニュアンスは、音声認識ソフトのベンチャー企業として知られ、その技術はこれまでにもアウディ、BMW、ダイムラー、フォード、トヨタをはじめとする多くの自動車メーカーに採用されてきた。その数は、世界中で1億3千万台以上の自動車や5千万台以上のPND(ポータブル・ナビゲーション・デバイス)にも及ぶ。

「Dragon Drive Automotive Assistant」は、ニュアンスが開発したコネクテッドカー向け音声技術「Dragon Drive」の構成要素のひとつで、同社が持つ音声、クラウド、モバイル接続技術を組み合わせることで様々な機能やサービスをもたらすことになる。

そもそも「Dragon Drive」は、自然言語による電話発信や音楽再生、メール作成などの操作に加え、声紋認証によるセキュリティと文脈を理解する音声対話ができる能力を備える。この能力を活かして、音楽再生や目的地設定などの利用履歴を基に、ニーズを予測してドライバーに提供する情報を日々アップデートすることができるのだ。

デモでは、音楽を聴きたいと告げると再生履歴から好みの音楽が自動的に選曲され、Pharmacy(薬局など)を選ぶとよく利用するチェーン店が選ばれた。ドライバーが利用しているうちにクラウドで利用情報が蓄積され、そのデータを元に自動的に検索結果を導き出していくわけだ。従来のような絞り込む作業が不要となり、運転中のストレス軽減にも役立つことは間違いない。

ニュアンスは、電話や目的地検索などで使われる主要機能をOEM先のカスタマイズが可能なパッケージとして提供。OEM先のインターフェイスに則った使い方にも対応できる上、システム開発時間の短縮にも大きく貢献を果たす。また、自動車ディーラーとクラウド経由で連携が可能で、定期点検や修理などの入庫予約もオンラインで行える。

この「Dragon Drive Automotive Assistant」は、運転への集中を妨げずにドライバーのニーズに応えられる機能が認められ、今年の「CES2016 イノベーション・アワード」を受賞。昨年の「Dragon Drive」に続く連続受賞を果たした。

また、ニュアンス社は「Dragon Drive」がBMWグループの2015/2016年モデルに搭載する車載インフォテインメントシステムに採用されたことを発表した。2015年10月に発表されたBMW『7シリーズ』はその最初のモデルとなる。

《会田肇》

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