米国NHTSA(運輸省道路交通安全局)は1月22日、タカタ製エアバッグの不具合による追加リコール(回収・無償修理)を行う方針を明らかにした。対象台数は、およそ500万台となる。
このリコールは、タカタ製のエアバッグのインフレーター(膨張装置)の不具合によるもの。ガス発生剤の成型工程や成型後の吸湿防止措置が正しく行われず、密度が不足したガス発生剤が組み込まれた可能性がある。
これにより、エアバッグ展開時にインフレーター内圧が異常上昇。インフレーター容器が破損して飛び散り、出火や乗員が負傷する恐れがあるという内容。
今回の追加リコールは2015年12月、米国でフォードモーターのピックアップトラック、フォード『レンジャー』の2006年モデルが事故を起こし、エアバッグの異常破裂で乗員が死亡したことを受けての対応。ホンダ車以外で初の死亡事故となったことから、当局が追加リコールに踏み切る。
NHTSAは、「アウディ、BMW、ダイムラー商用車、フォード、ホンダ、マツダ、メルセデスベンツ、サーブ、フォルクスワーゲンの合計およそ500万台が、追加リコールの対象となる見通し」と説明している。