軽井沢バス転落事故のイーエスピー、実態のない埼玉営業所の届出も

自動車 社会 行政

長野県軽井沢町のスキーバス転落事故で、バスを運行した貸切バス会社の「イーエスピー」(高橋美作社長)が営業所として届け出ていた埼玉営業所が、事実上の営業区域外での運送ではなかったかという疑いが強まっている。

貸切バス事業者がバスを運行する場合、出発地か到着地のいずれかに都道府県単位で営業所を設置し、営業区域とすることが法律で定められている。

同社は東京都羽村市に本社があるが、埼玉県内を発着地とする運行を行っていた。同社はそのための営業所を設置することが求められていた。

事故発生当日の15日から国土交通省が3日間連続して行った特別監査では、同社が届け出た埼玉営業所には法律で定められた運行管理者や整備管理者の勤務実態がなく、埼玉営業所は車庫としての機能しか果たしていなかった。

埼玉営業所の運行管理者は、15日の事故で亡くなった運転手が兼務していた。運行管理者は管理する車両が運行している間は、貸切バスの運転を兼務することはできない。また、整備管理者も営業所に常駐していなかった。

国土交通省は同社の一連の行為を運行管理者や整備管理者の虚偽の届出として法令違反に問うこととしたが、営業区域外の運行を禁じた規制をすり抜けるための悪質な行為ではないかとみている。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産、新型『エルグランド』世界初公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. ヤマハ発動機が新型3輪オープンカー、「AIで成長する」2輪車を世界初公開! 大型EVバイクなど16モデルずらり…ジャパンモビリティショー2025
  3. 【スバル クロストレック S:HEV 新型試乗】ストロングハイブリッドになっちゃって大丈夫なの?…岩貞るみこ
  4. 米倉涼子と覚醒剤オトコとヤナセの関係---『FRIDAY』
  5. トヨタとパナソニックの合弁、新型リチウムイオン電池生産開始…レクサス『RZ』やスバル『ソルテラ』に搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る