【新聞ウォッチ】“底冷え”のトヨタ、国内全工場停止で「プリウス」など納期遅れ

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トヨタ プリウス
トヨタ プリウス 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2016年2月9日付

●企業業績伸び鈍化、3月期見通し(読売・1面)

●NY円1時115円台、1年2カ月ぶり(読売・2面)

●トヨタ7万7000台減産、6日間で国内の全工場停止(読売・8面)

●国際線運賃燃油代加算ゼロに、全日空・日航4月から(朝日・1面)

●トヨタ労組一時金要求額平均258万円(朝日・6面)

●アウディ看板車「A4」全面改良(産経・10面)

●旬の人時の人16年ぶり輸入車販売トップ、ベンツ日本社長、上野金太郎さん(日経・2面)

●革新機構CEOに聞く、企業投資、再編が前提(日経・2面)

●スズキ、純利益最高、インドで販売好調、4~12月(日経・11面)

●トヨタ株一時昨年来安値に(日経・11面)

●いすゞ純利益3%減、4~12月(日経・15面)

ひとくちコメント

暦のうえでは「立春」が過ぎたが、国内全工場が止まったトヨタ自動車では“底冷え”状態に見舞われている。

東日本大震災が起きた2011年以来、約5年ぶりの「トヨタ国内工場停止」については、2月8日の各紙の夕刊でも「堤工場(愛知県豊田市)の正門前は人の出入りがほとんどなく、広大な駐車場にとめられた車もまばらだった」などと、報じられたが、きょうも読売などが取り上げている。

それによると、6日間の停止による影響は「1日当たりの生産台数から計算すると7万7000台規模の減産となる」(読売)とみられる。また、毎日は、トヨタ紡織、豊田自動織機、ジェイテクト、アイシン精機、デンゾーなどトヨタグループの主要部品メーカーも「トヨタ向けの生産ラインを8日から休止させるなど対応に追われている」と伝えた。

日経も「影響広がる」とのタイトルで、一部の販売会社は人気車種の『プリウス』などで納期が「7~10日遅れることを購入者に通知」。そのプリウスは、現在、納車まで6~7か月かかる人気だが「さらに遅れる見通し」と報じた。

トヨタ株の動きにも影響が出ている。先週末に発表した第3四半期決算(4月~12月)では最高益だったものの、業績の先行きを懸念した売りが膨らんで「一時300円安の6325円と大きく値を下げ、昨年来の安値を更新した。「株式相場全体が上昇する中、トヨタは逆行安となった」(日経)。

しかも、追い打ちをかけるように再び、為替相場は円高基調にあることも懸念材料だ。ニューヨークの円相場はトヨタの想定為替レートの1ドル115円台まで上昇している。

そんななか、明るい話題といえば、トヨタ労組が16年春闘で要求する一時金は「組合平均で年258万円超」(朝日)という。リーマン・ショック前に並ぶ過去最高の水準になるそうだが…。

《福田俊之》

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