ホンダの八郷隆弘社長は2月24日に東京都港区の本社で記者会見し、2015年に大きく落ち込んだ国内での四輪車生産について、「3年から4年をかけて90万台の半ばにもっていきたい」との方針を示した。
ホンダの15年の国内生産は、海外での生産拡充に伴う輸出の縮小や国内新車需要の低迷などで前年比24%減の73万台となった。八郷社長は、「国内工場がマザー機能もつことからも、日本でのモノづくりはしっかりやらなければならない」とし、国内生産の減少に危機感を示した。
すでに15年から北米向け『フィット』の一部を日本からの供給に切り替えたほか、今年は『アコード ハイブリッド』も同様の措置とする。ただし、国内需要の不振が長期化していることもあり、八郷社長は90万台半ばへの回復には「3~4年」を要すとの認識を示した。
また、八郷社長は90万台半ばに達する時点で「1~2割は輸出に向け、それ以外を国内販売で」との考えを示した。昨年の輸出は国内生産の9%に相当する約6万8000台だった。