持込み禁止の学校も…子どものための見守り端末最新事情

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auの「mamorino watch」。小学1年生がつけるとこのぐらいの大きさに。
auの「mamorino watch」。小学1年生がつけるとこのぐらいの大きさに。 全 9 枚 拡大写真

 子どもの通学やお稽古・塾通いなどで気になる連絡手段。最近では、子ども用の携帯電話も、さまざまなタイプが登場している。定番の“キッズケータイ”以外から、身につけやすい腕時計型デバイスのほか、鉄道会社による子ども見守りサービスまでを紹介する。

腕時計型のキッズ携帯が新登場

 「Apple Watch」などのウェアラブルデバイスが流行する中、キッズ向けにも新たに、身につける腕時計タイプの携帯が登場した。

 そのひとつが、KDDIが3月18日に発売した、腕時計型の携帯電話「mamorino watch(マモリーノ ウォッチ)」だ。その名のとおり、腕に取り付ける時計型になっており、バンド部分を取り外し、付属の金具を取り付ければキーホルダー型に変わる。

 画面のタッチ操作で電話をかけられるほか、音声認識機能で「ママに電話」とmamorino watchに話しかけると電話がかけられる仕組みだ。メールやGPS、タイマー、電卓などの機能を備え、発着信を制限する「がっこうモード」も用意されている。

 実際にmamorino watchを、小学1年生の子どもに1週間ほど使わせてみたところ、腕時計型が気に入ったようで喜んで身につけていた。ただ、つけているとやはり気になるようで、歩いていてもついmamorino watchばかりを見てしまう。その場合は、「歩きスマホ防止」機能で、警告表示が出るようになっているのが便利だ。

 また、時計型といっても、小さい子どもにはかなり大きいため、屋外で活発に遊ぶ際には、やや邪魔そうだった。外遊びの際はキーホルダー型にして、服やカバンなどにつけかえる方がよさそうだ。一方、自宅ではストップウォッチ機能を使い、ドリルの時間を計るのにも活用していた。

 NTTドコモも、2015年から腕時計型デバイス「ドコッチ 01」を発売している。こちらは音声通話ができないが、メールやGPS機能を備え、子どもの居場所周辺の温度や湿度を測定する「状態モニター」を保護者側でチェックできるのが大きな特徴だ。さらに、加速度センサーにより、ドコッチをつけた子どもが休憩中か活動中かといった活動状態も、保護者が確認できるようになっている。

 ウェアラブルタイプは常に身につけやすく、子どもからの評判はすこぶる良い。今後、こうした腕時計型のデバイスや携帯電話は増えていきそうだ。

 ただ、実際に使用した印象としては、子どもがデバイスに気をとられがちになるため、特に低学年のうちは慣れるまで親が使い方を指導する必要性も感じた。

【次ページ】「定番は小型のキッズケータイ」へ

定番は小型のキッズケータイ

 現在、小学生向け携帯の定番製品は、小型で機能を絞った“キッズケータイ”だ。機能は各社ともほぼ同じで、基本的に登録した電話番号しかかけられず、防犯ブザーなどが備わった、安心の設計になっている。また、地震などの緊急速報メールが届くほか、通信会社が提供する災害用伝言板/災害用伝言ダイヤルなどにもつながるため、緊急時にも対応可能だ。

 各社ともオプションで位置情報がわかるサービスもあり、特にauの「mamorino3」は、緊急の際セコムが子どものところへ駆けつけてくれる「現場急行サービス」を行っているのが特徴。料金は1回1万円と高価だが、仕事中など離れた場所にいる際の保険にもなる。

 キッズケータイを購入する場合、現在はキャッシュバックなどのキャンペーンがほとんどないため、新規やMNPで購入する場合の特典が少ない。必要な時期に本体代金に店のポイントのつく量販店などで購入するか、2台以上新規などのキャンペーンにあわせて買うのが無難なようだ。

【次ページ】「学校へのケータイ持込みは基本禁止」へ

学校へのケータイ持込みは基本禁止

 子どもに携帯電話をもたせる際、注意したいのが学校への持込みだ。

 基本的に小学校では携帯電話は持込み禁止になっており、どうしても必要な場合のみ学校へ相談するというケースが多い。その場合も、授業中は先生が携帯電話を預かり、下校時に返却するといった形をとることもある。携帯電話のルールは学校判断になっており、小学校でも私立学校の場合は、電車通学が多いため許可していることもある。

 通学で持たせたい場合は、購入する前にまず学校側へ確認をとっておくことをお勧めする。

【次ページ】「手軽で安心な交通会社による見守りサービス」へ

手軽で安心な交通会社による見守りサービス

 電車やバスを使っている場合、携帯電話以外に、交通会社の見守りサービスを使う方法もある。

 東急電鉄や小田急電鉄が行っている子ども向けの見守りサービスは、各社の鉄道やバスにPASMOを使って乗った際、指定の駅を通過したタイミングで保護者にメールで知らせるというもの。

 価格は、子ども1人につき月額500円。携帯電話と違い、PASMOのほかに子どもに持たせるものもなく初期費用もかからないため、通学や塾の往復などで沿線の駅を頻繁に使用している際にはとても便利だ。

 キッズケータイを買ってみたものの、公園では携帯電話をベンチなどに放り出していたり、遊んでいる最中になくしてしまったりする子どもも少なくない。携帯電話を使用する際のマナーとあわせて、日常どのように身につけさせるかを、最初に子どもときちんと話し合い、家庭内のルールを決めておくことが重要だ。

 子どもの通学や日ごろの活動範囲などを考え、家庭にあった見守りサービスを活用するのがよいだろう。

安心・安全に通学&お稽古…子ども見守りサービス最新事情

《相川いずみ》

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