【北京モーターショー16】中国を象徴する「紅旗」から初のPHEV…公用ブランド復権へ

自動車 ニューモデル モーターショー
いよいよ発売が開始されることになった「H7」のPHEV。価格はガソリン車と大差ないとも伝えられている
いよいよ発売が開始されることになった「H7」のPHEV。価格はガソリン車と大差ないとも伝えられている 全 12 枚 拡大写真

中国を象徴するブランドのひとつ、中国第一汽車の「紅旗」。その紅旗が2013年に販売を介した最高級セダン『H7』のプラグインハイブリッド車(PHEV)をデビューさせた。2リットル直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせたもので、発売は16年後半~17年初頭を予定する。

紅旗は1958年に政府要人の公用車を製造するメーカーとして誕生した。以来、歴代の中国指導者と共に公の場で姿を現し続けてきたが、近年は公用車に海外メーカー製が使われることも少なくない。そこで、ここへ来て“復権”をかけてニューモデルを相次いで登場させている。その一つが「H7」だ。デビューは2012年の北京モーターショーで、この時にPHEV版も発表。ガソリン車は2013年に発売したものの、初披露から4年を経てようやくPHEVの販売スケジュールを発表したわけだ。

最新の発表によれば、紅旗 H7 のスペックは、全長5093×全幅1873×全高1485mmで、ホイールベースは2970mm。搭載するエンジンの最高出力は145kW、これに永久磁石同期モーターと7速DCTを組み合わせる。ガソリン車よりも210kg重いが、モーターのアシストも受けて最高速度は220km/hに達するという。その他、先進機能も満載でLKP(車線逸脱防止システム)、TPMS、ESP、駐車ブレーキシステム(EPB)を装備する。

もう一つ、紅旗ブランド復権の象徴となっているのが政府要人専用モデル『Lシリーズ』。最上位グレードの『L9』では全長6mを超える、まさにリムジンクラスの“巨艦”。ヘッドランプやグリルのデザインに過去のモデルをイメージさせるディティールを採り入れ、ボンネット上には中国の五星紅旗をモチーフとしたマスコットを置く。今回の会場にはベースグレードの『L5』が展示されたが、それでも全長5555×全幅2018×全高1578mmもある。それだけに重量は3150kgにも達するが、6リットルV12気筒エンジンが発揮するパワーにより、最高速度は220km/hにも達する。

会場で一際人気を集めていたのは紅旗『LS5』と名付けられたSUV。中国ではSUVへの関心が高く、紅旗ブランドとしてもその流れは無視できなくなったのだろう。「LS5」のフロントグリルには伝統的な紅旗のデザインを取り入れて重厚感たっぷり。雰囲気は古典的でレンジローバーにも似ているが、全体に直線的で低めなデザインを採用する。

車内は本木目を採用した豪華さに加え、メーター内やコンソールには大型液晶パネルを組み合わせたディスプレイを配置するなど先進性も兼ね備える。ボディサイズは全長5198×全幅2090×全高1890mm、ホイールベースは3060mm。エンジンは4リッターV8ツインターボで、最大トルクは500Nm/2000-4500rpm、0-100km/hは8.8秒と発表されている。

《会田肇》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  2. 「まさにアメリカンスポーツの最高到達点」1000馬力越えの『コルベット』にSNSも注目!コスパ最強ハイパーカー誕生か
  3. トヨタ車体、『アルファード』『ヴェルファイア』をトヨタ自動車に生産移管、いなべ工場は商用車専用に
  4. クーペSUVに進化! アルファロメオ『ステルヴィオ』次期型を完全プレビュー
  5. スズキ初の量産EV『eビターラ』に期待の声!「リーフとどっちが安い?」など価格に注目集まる
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る