三菱自動車工業は6月17日、過去10年間の国内販売モデルについての燃費データ不正の調査結果を国土交通省に報告し、益子修会長や相川哲郎社長らが同省で記者会見した。
同社の発表資料によると、調査の対象となったのは、不正発覚の発端となった軽自動車4車種(日産自動車向け2車種含む)以外で、関係文書が保管されている2006年から16年までの20車種。このうち、燃費目標を達成するなどの目的で意図的にデータを改ざんしたのは『旧型アウトランダー』『RVR』『パジェロ』『ギャランフォルティス/同スポーツバック』『コルト/同プラス』の5車種にのぼった。
また20車種のうち17車種で国が定めるのとは異なる方法で走行抵抗を測定していた。さらに試験日や天候、温度などの記録が全20車種で架空のものとなっていたなど、極めてずさんな業務実態が報告された。
データ改ざんの5車種は、いずれも該当モデルが生産終了となっているため、正確な燃費性能の把握が困難という。ただ、当該車両を使用の顧客に対しては「誠実な対応」をするとしており、補償金の支払いなどを行う見通しだ。