車載用タッチパネル世界市場、静電容量方式が2025年には4倍に拡大…矢野経済調べ

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カーナビ(参考画像)
カーナビ(参考画像) 全 2 枚 拡大写真

矢野経済研究所は、車載用タッチパネル(TP)の世界市場の調査を実施。その結果を「2016年版 車載タッチパネル・部材市場の現状と将来展望」にまとめた。

調査は車載用TP、透明導電性フィルム、カバープラスチック、カバーガラス、コントローラーIC、OCA(機能性フィルム)の各メーカーを対象に、2016年4月~6月の期間、同社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリングならびに文献調査を併用して行った。

調査結果によると、車載TPの世界市場は、カーナビに加え、ディスプレイオーディオやリアシートエンターテイメント等の車載ディスプレイ搭載率が上昇し、それらを操作するためにTPが使用されるようになったことなどから拡大を続けている。車載TP世界市場規模(メーカー出荷数量ベース)は、2014年が前年比27.3%増の2835万パネル、2015年は同18.6%増の3364万パネルと2桁の成長率で推移し、2016年は同15.9%増の3898万パネルになると予測する。

車載TPの中でも静電容量方式TPの成長は著しく、2015年の静電容量方式車載TP世界市場規模は前年比93.2%増の1082万パネルと推計し、2016年は同48.0%増の1601万パネルと予測する。静電容量方式TPはマルチタッチやジェスチャー機能などによる表示デバイスの操作性に優れているうえ、曲面や異形などの形状に加工することもできる。これらの特長が、自動車室内のデザイン性向上に向けた取組みを強化している自動車メーカーや自動車部品メーカーに高く評価されたことから、純正品を中心に静電容量方式TPの採用が拡大している。

方式別に車載TP市場をみると、抵抗膜方式車載TPは、今後も中国や東南アジアなどの新興国でのカーナビ向けなどを中心に堅調に推移していくと予測する。しかし、先進国では次世代自動車の開発進展とともに、車載機器の表示デバイスの操作性や異形化・曲面化などのデザイン性、ディスプレイの大型化に伴う低抵抗化などの多様な顧客ニーズに対応することで、静電容量方式車載TPの需要が拡大するものと考える。

今後の車載TPは、抵抗膜方式TPから静電容量方式TPへとシフトしていき、2018年には抵抗膜方式車載TP世界市場の1995万パネルに対して、静電容量方式車載TP世界市場が2235万パネルと大きく上回り、2025年には2015年比の約4倍となる4200万パネルまで拡大すると予測する。

《纐纈敏也@DAYS》

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