トヨタ自動車は8月10日、人工知能技術の研究・開発を行うトヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)が、人工知能関連の研究で米国ミシガン州アナーバーのミシガン大学と連携すると発表した。
TRIは2016年1月、米国に設立。今後4年間で、2200万ドル(約22億円)を投資する計画。車の安全性向上、生活支援ロボットや自動運転をはじめとする領域において、連携研究などの取り組みを行っていく。
今回の連携は、TRIを含むトヨタのアナーバー地区におけるこれまでの取り組みや協力関係をベースにしたもの。トヨタの北米における技術開発拠点であるトヨタテクニカルセンターは、同大学とともに長く安全技術などの研究を行ってきた。また、走行実験施設「Mcity(エムシティ)」の運営を担う同大学のモビリティ・トランスフォーメーション・センターを、スポンサーとして設立時から支援してきた。
こうした中、TRIは2016年6月、アナーバーに第3の拠点を設立。同大学のライアン・ユースティス教授とエドウィン・オルソン教授が、自動運転研究を加速するため、教授職との兼務でTRIアナーバー拠点に参画している。
今回の連携にあたり、TRIのギル・プラットCEOは、「トヨタは長きにわたって、ミシガン大学と大変良好な協力関係を構築してきた。今回、モビリティが抱える複雑な課題を人工知能で解消すべく、連携を拡大するに至ったことをうれしく思う。より安全・安心で効率的な移動手段を顧客に提供するべく、同大学の研究者や学生の皆さんとともに、新たな知能化技術の開発に取り組んでいきたい」と語っている。