ランボルギーニのヒストリックカー部門、ポロストリコ…過去と未来をつなぐ戦略的ポジション

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ランボルギーニ・ポロストリコにてレストアされた、シャーシナンバー4846、ミウラSVのプリプロダクションモデル
ランボルギーニ・ポロストリコにてレストアされた、シャーシナンバー4846、ミウラSVのプリプロダクションモデル 全 24 枚 拡大写真

アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパンは16日、聖徳記念絵画館(東京都新宿区)において、ランボルギーニデイを開催し、同社のヒストリックモデルのレストアやアーカイブ管理を行う“ランボルギーニ・ポロストリコ”についての説明が行われた。

ランボルギーニデイは、創業者フェルッチオ・ランボルギーニの生誕100周年、『ミウラ』誕生50周年を記念して開催されたもので、『チェンテナリオ』がアジア初公開されたほか、コンクールデレガンスなどが行われた。

アウトモビリ・ランボルギーニCEOのステファノ・ドメニカリ氏はチェンテナリオについて、「ランボルギーニのスタッフの力を終結し、また、我々のプライドを表したモデルで、我々の商品、そして、ランボルギーニの将来のプロファイルに加わるモデルだ」と位置付ける。

また、「ランボルギーニは技術や人に投資をしてきた。特にカーボンファイバーに対しては最大限力を尽くし開発をしている。その一方、ランボルギーニの将来を見据えるためには、我々の歴史、伝統は非常に大事だということを認識している」という。

具体的には、「チェントロスティーレや、役員たちと将来の話や、ユーザーにどういった商品を提供しようかという話をしたときには、まず本当に美しい過去に出した商品を振り返る。そこで我々はポロストリコに投資をすることにした」という。

ポロストリコはサンタアガタを拠点とし、「我々の伝統の価値を高めるための部署だ。これまでの他社とは違う過去を振り返り、将来に生かそうとういう狙いだ。過去と未来をつなげること、これが我々の戦略なのだ」と語った。

ポロストリコは2015年春にオープン。ヒストリックカーのスペア部品の約70%を供給できるオリジナルスペアパーツや、ランボルギーニのヒストリックモデルの公式認定証発行を通じて、ランボルギーニのヒストリックモデル及びヘリテージの維持をサポートする。

今回のランボルギーニデイには、同部門でフルレストアが行われたシャーシナンバー4846、『ミウラSV』のプリプロダクションモデルが展示された。1971年のジュネーブショーのカロッツェリアベルトーネブースに出展されたそのものの個体で、先行モデルにあたる『ミウラS』のパーツを受け継ぎながら、のちにSVに採用されることとなる新たな特徴を持ったワンオフモデルだ。

今回ポロストリコによるレストアが完了するまでに要した時間は約2000時間。使用したパーツの総額は30万ユーロにのぼるという。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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