【VW ザ・ビートル デザイン 試乗】芯のある走り、楽しいクルマに乗りたいならコレ…諸星陽一

試乗記 輸入車
【VW ザ・ビートル デザイン 試乗】芯のある走り、楽しいクルマに乗りたいならコレ…諸星陽一
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フォルクスワーゲンの『ザ・ビートル』がマイナーチェンジを受けた。新しいビートルはドライバー疲労検知システム“Fatigue Detection System”を全車に標準装備したほか、スマートフォンと接続することで、アップルやグーグルのナビアプリ、ミラーリンクが使える新しいインフォテイメントシステムの標準採用などが行われた。

試乗車はセカンドグレードとなるデザイン。搭載されるエンジンは1.2リットルのシングルカムターボで、最高出力は105馬力、最大トルクは175Nm。ミッションはもちろんDSGで段数は7速となっている。ビートルに乗るといつも感じるのだが、クルマを楽しむことはこういうことなんだな…ということ。

ビートル、それもごく普通のビートルはとくにパワフルなエンジンを積んでいるわけでも、高性能なシャシーを持っているわけでもない。さらにパッケージングを見ても効率を考えたものではなく初代ビートルのデザインを再現することを優先しているので、現代的なパッケージングから見れば広くもなければ、たくさんの荷物を積める訳でもない、乗車定員も4人しかない。

しかし、乗っているとなぜか楽しい。それはクルマ全体が持っているイメージとか雰囲気、頑張って走らなくてもいい愛着の持てるスタイルなどから伝わってくるものにほかならない。そして、そうしたことを実現するのが芯のあるクルマの成り立ちだ。

ビートルにはハイパワーバージョンの2.0Rラインなども用意される。つまりそのパワーを受け止めることができるだけのプラットフォームを持っている。そのプラットフォームを基に、使い勝手のいいエンジンとDSGのミッションを組み合わせことで、クルマの基本がしっかりしている。加速、減速、コーナリングに不満がないレベルを確保して、スタイルで遊んでいるからこそ、楽しくて不満のないクルマになっているというわけだ。

もし、速いクルマに乗りたい、荷物をいっぱい積めるクルマに乗りたい、静かなクルマに乗りたい…ならビートルはおすすめしない。でも楽しいクルマに乗りたいなら、一度ビートルに試乗してみることをおすすめする。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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