JARI、国内初の自動運転評価拠点が完成 4月1日より運用開始

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自動運転評価拠点 Jtown の3つの試験エリア
自動運転評価拠点 Jtown の3つの試験エリア 全 10 枚 拡大写真

日本自動車研究所(JARI)は、建設を進めていた、国内初となる自動運転評価拠点「Jtown」が完成、4月1日より運用を開始すると発表した。

JARIでは、産官学連携による自動運転技術の協調領域における課題解決と将来の評価法整備に取組むため、既設の模擬市街路を刷新し、自動運転評価拠点 Jtown を建設。新施設は、約16万平方米の敷地面積に「特異環境試験場」「V2X市街地」「多目的市街地」の3つの試験エリアを持ち、実際の交通環境で起こり得る様々な状況を再現できる。

特異環境試験場では、雨、霧、逆光といった実際の交通環境で想定される走行状況を屋内で再現し、自動運転車両の周辺環境認識性能などを評価できる。降雨設備では1時間あたり30mm、50mm、80mmの雨で「強い雨」「激しい雨」「非常に激しい雨」を再現。霧発生設備では、粒径10ミクロン以下の霧を連続1時間以上発生できる。日照試験設備では照明を設置し、2万~3万5000ルクスの照度で、晴天時の15時、17時に相当する太陽光を再現する。

V2X市街地は、複雑な交通環境を想定し、通信を活用した協調型自動運転システムの検証実験ができる施設。路車間通信のための光ビーコンや電波ビーコンを備え、安全運転支援のための多種多様なシステムの構築にも対応できる。高精度デジタルマップも整備し、自律走行システムを想定した車両の評価実験にも対応可能。また、インフラ協調型の安全運転支援システムや自動運転車両の性能評価試験のための通信インフラ設備や歩行者ダミー、バルーンカーなどを整備している。

多目的市街地は、実際の道路環境に近い環境を構築し、車両の車線維持性能、道路を利用する車両や歩行者、自転車などを認識する性能、路上の障害物を回避する性能を評価することを目的とした試験エリア。V2X市街地同様、コンテナの仮装建屋、遮蔽板等の目隠しといった必要機材を組み合わせて設置することで、より複雑な交通環境を再現できる。また高精度デジタルマップも整備されており、自律走行システムを想定した車両の評価試験や実際のマップ情報と相違している状況での実験も行うことができる。

《纐纈敏也@DAYS》

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