【キッズエンジニア2017】小学生がクルマに関わる技術とデザインに触れて、体験

モータースポーツ/エンタメ エンタメ・イベント
キッズエンジニア2017会場風景
キッズエンジニア2017会場風景 全 14 枚 拡大写真

自動車に関わる技術やデザインを小学生に知ってもらい、未来のエンジニア候補を育てる「キッズエンジニア2017」が8月4、5日にポートメッセなごや(愛知県)で開催された。

【画像全14枚】

「キッズエンジニア」は自動車技術会が小学生を対象として、夏休み期間中に2008年から毎年開催。偶数年は横浜、奇数年は名古屋(2011年のみ大阪)を会場にしてきた。10回目となる今回はポートメッセなごやの第2展示館とイベント館が会場となったほか、屋外展示もおこなわれた。

このイベントでは毎回、自動車メーカーやサプライヤー、関連団体などがそれぞれに「ものづくり」を体験できる「教室型プログラム」や、気軽に触れられる「体験展示型プログラム」を展開。今年は過去最高数となる合計37のプログラムが用意された。

プログラム内容はスクーター用エンジンの分解・組立をする(スズキ)、電動カートにサスペンションとタイヤを組み付ける(ホンダ)といった実際のビークルに触れるものから、モーターを組み立てて模型自動車を走らせる(日産)、風車を動力源にした模型自動車を風上に向かって走らせる(ヤマハ発動機)など、動く模型を作るものまで幅広い。

またエレクトロニクス化の進んだ現状を反映し、ノートPCにあらかじめインストールされたプログラムのなかから選んで模型自動車にインストールし、挙動を決定させるというプログラミングの基礎作業を体験できるものも。

他にも遊星ギヤを用いて風車を作る、人の乗ったソリを引っぱって摩擦について知る、モーターサイクルのエンジンを始動させる、CADデータに手を加えてオリジナルのデザインを作る等々、子供が実際に手を動かして「ものづくり」や機械の動作を体験できるものばかり。

なかには面識のない子供同士が即席ペアを組んで作業にあたり、最後にプレゼンテーションまでさせるという、まるで実際の開発業務をまるごとベースにしたようなプログラムも。しかしどのペアも破綻することなく作業を進めて完遂。子供たちの思考や行動、対応の柔軟さに感心させられた。

自動車技術会では実際の車両のペーパークラフトを組み立てるだけでなくアレンジを加え、そのアイデアや出来映えを競うコンテストを開催したほか、デザイン部門委員会が実際に業務で使っているマーカーやパステル、クレイ切削ツールを使ったスケッチとクレイモデルの制作体験を展開。

多くのプログラムは事前申込制だったが、キャンセル待ちを申し込むための行列をあちこちで目にし、好奇心の旺盛さを感じることができた。反面、無邪気な笑い声はあまり聞こえてこない。これは退屈しているからではなく、真剣な面持ち
で作業に熱中しているから。

ある出展者は「途中で自由に休憩していいよと子供たちに言っているのですが、誰も作業を中断しないんです。それだけ夢中になってくれているということですね」と、嬉しそうに語っていた。

《古庄 速人》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「マジで来ちゃった!」中国ミニバンの日本導入発表に、SNSでは驚きの声「よく作り込んでる」「加速がすごい」など話題に
  2. ブリッツ、エンジン出力向上デバイス「パワコンX」発売、190車種以上に対応
  3. 【ダイハツ タフト 新型試乗】ほどよい個性とさりげない行動範囲の広さがいい…島崎七生人
  4. クルマ好きも唸るイベント満載!さらに進化した「ジャパンモビリティショー2025」の見どころとは?PR
  5. ホンダ『CB1000F』早くも受注が1600台超に、年間生産計画5000台…CBオーナーイベント復活も計画
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る