【東京モーターショー2017】まもなく導入の A8 と2019年発表予定の エレーヌ…アウディ

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アウディ・エレーヌコンセプト(東京モーターショー2017)
アウディ・エレーヌコンセプト(東京モーターショー2017) 全 16 枚 拡大写真

東京モーターショーのアウディブースには、日本市場に来年投入予定の『A8』のほか、2019年に発表予定のコンセプトカー『エレーヌコンセプト』などが展示されている。

◇2020年までに日本投入予定のエレーヌコンセプト

フランクフルトモーターショー2017で、レベル4の高度な自動運転機能を持つコンセプトカーとしてお披露目されたアウディエレーヌコンセプト。このコンセプトカーは、「2019年に生産が開始される、アウディの2番目の電気自動車、アウディ『e-tronスポーツバック』のプロトタイプといってもよいクルマだ」と述べるのは、アウディジャパン代表取締役社長の斎藤徹氏だ。

エレーヌには、新型A8に搭載されるアウディAIトラフィックジャムパイロットの機能をさらに拡張させたアウディAIハイウェイパイロットという高度な自動運転機能が備わっており、高速道路を130km/h以下の速度であれば、車線変更も含む自律走行が出来る。またガレージではバレーパーキングの代わりに、自動運転で自らスペースを見つけ駐車するなど、一定のエリア内や、環境下で、ドライバーの介入が全く必要のないレベル4の高度な自動運転機能を有している。

パワートレインは、3つのモーターを用いたフル電動のクワトロシステムを採用。エネルギー容量95kWhのリチウムイオンバッテリーを床下に搭載し、一度の充電で最大航続距離500km以上が可能だ。斎藤氏は「アウディ初のEVとなる『e-tron』に続いて、日本には2020年までに導入する予定だ」と明かす。

◇レベル3搭載のA8を日本導入するために

そして来年日本で発売が予定されている新型A8は、「パークパイロットやガレージパイロットといった自動運転機能を含め、40種類ものドライバーアシスタンスシステムが搭載されている」と斎藤氏。

レベル3のトラフィックジャムパイロットの導入には、「日本を含むほとんどの国で、システムがクルマに代わって運転することを認める法的な整備が必要だが、アウディはそれに向けて積極的な働きかけを行っている」とし、「アウディはこうした自動運転技術が事故を減らし、クルマの安全性を高めることはもちろん、人間を単調で生産性の低い作業から解放し、より自由な時間を生み出していくという自動車のモビリティの新しい可能性を信じているからだ 」とコメント。

また、新型A8のもうひとつのイノベーションとして、「量産モデルとして初めて48ボルト電源をメインシステムとして標準搭載することだ」という。これは、「12kwの強力な回生エネルギーを生じるスターターオルタネーターを装備したマイルドハイブリッドシステムで、55km/hから160km/hまでのコースティングや、22km/h以下で、アイドリングストップが可能になるなどの結果、100km走行あたり0.7リットルの燃料を節約する」という。

また、48ボルト電源により、4つのモーターを駆動し、4つのホイールを個別に制御する、 AIアクティブサスペンション機構を世界で初めて搭載。例えば、「側面からの衝突が不可避になった場合に、衝突する側の車体を瞬時に8cm持ち上げることにより、衝撃を大幅に低減する機能も有している」と説明した。

この48ボルト電源と、マイルドハイブリッドシステムは、今回出展しているアウディ『Q8スポーツコンセプト』にも、「より強力な形で搭載されており、このモデルも2年以内に日本に投入する予定だ」とした。

斎藤氏は「このように新型A8、Q8スポーツコンセプト、エレーヌコンセプトはもう目の前にある未来を体現しているモデルといえるだろう」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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