「なでしこエンジニア」はICT建機を駆使したい---アイ・コンストラクション研修会

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「なでしこエンジニアの会」アイ・コンストラクション実技研修会。車両は730C2 EJアーティキュレートダンプトラック。
「なでしこエンジニアの会」アイ・コンストラクション実技研修会。車両は730C2 EJアーティキュレートダンプトラック。 全 22 枚 拡大写真

道路建設業界でICT施工や女性の活躍を推進する「なでしこエンジニアの会」は19日、日本キャタピラーの総合研修施設であるD-Tech Center(埼玉県秩父市)で、アイ・コンストラクション実技研修会を開催した。

道路に限らず、ICT(情報化)を建設現場に導入することによって建設生産システム全体の生産性向上を図り、魅力ある建設現場を目指す取組が「i-Construction」(アイ・コンストラクション、アイコン)だ。

3K(きつい・きたない・きけん)で表現されることの多かった建設業は、ICT建機によって労働環境が改善されつつある。女性にも働きやすくなってきたことにより、女性向けICT建機の実技研修のニーズが高まっている。

「なでしこエンジニアの会」は、道路会社、レンタル会社、測器メーカー、建機メーカー・ディーラーなどに勤める女性が参加する、情報交換のワーキンググループだ。ICT施工技術や道路建設技術に関する勉強会を実施し、道路建設業界での女性の活動を支援している。日本キャタピラーもメンバーの一員だ。

個々のメンバーは実際に建機オペレーターだったり、管理部門勤務だったり、現場との関わりかたは様々。19日の出席者を見ると、女性進出の歴史が浅いことを反映して年齢層は若い。年輩男性といっしょの研修会と比べて、なでしこエンジニアの会の研修は女性だけなので参加しやすい、との評判もある。

19日の研修会は、会のメンバーのICTに関する知識に差があること、また座学だけでなく現場体験を行ないたいという声を受けて、アイ・コンストラクションの一連の流れを学び、メンバーの知識を底上げする実技研修会として開催した。12社から13名が参加した。研修内容は日本キャタピラーの「なでしこエンジニアの会」メンバーが企画し、D-Tech Centerが運営に協力した。講師・運営スタッフは日本キャタピラー社員や関係者で、やはり女性が多い。

D-Tech Centerは、ICTの建機や施工を見て・乗って・学べる日本キャタピラーの総合研修施設だ。前身は顧客へのデモンストレーションや社内外の教育を行なう「秩父ビジターセンター」で、アイ・コンストラクション推進のトレンドに対応して2017年10月に運営体制を変更、ICTマザーセンターとして施行準備から完了まで一貫してサポートできるようにした。これまでも日本キャタピラーではアイ・コンストラクションについてセミナーを行なってきたが、女性限定のセミナーは今回が初めてという。

研修では、アイ・コンストラクションの一連のプロセスに沿ったデモンストレーションの見学や、GNSS(全地球型衛星測位システム)を使用した測量の体験、設計データの作成・ICT建機への読み込みなどの実技研修を行なった。

デモンストレーションでは「730C2 EJ」アーティキュレートダンプトラック、「D6N」ブルドーザー、「12M3」モータグレーダー(モーターグレーダー)、「CS56B」土工用振動ローラ、「320」油圧ショベルなどが登場した。

《高木啓》

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