GMは、米国で開催中のデトロイトモーターショー2018において、水素燃料電池技術による自動運転車両向けプラットフォームを展示した。2017年10月の合衆国陸軍協会ミーティングで初公開されている。
この新開発プラットフォームは、「SURUS」(サイレント・ユーティリティ・ローバー・ユニバーサル・スーパーストラクチャー)と呼ばれるもの。自動運転技術を組み込んだ水素燃料電池プラットフォームで、GMは商業用途のほか、軍事利用での活用も見込む。
SURUSの長所としては、動作音が静かで臭いも発しないといった点や、オフロードの走破性に優れていること、さまざまな地形に対応できることがある。また、大トルクを瞬時に発揮できること、出力性能が高いこと、発生するのは水のみということ、そして燃料の充填時間が短いといったメリットもあるという。
さらに、SURUSが軍用車に適しているのは、高度な自動運転車両を実現させるとともに、検知予測不能な場所での俊敏な走りを可能にしているなどの理由による。また先導、後続で複数の車両を走らせれば、マンパワーを削減することも可能。システムの発熱量と動作音が小さいことから、将来の潜在的な軍事用途として、相手に発見されにくくリスクを低減するなどのメリットも持つ、としている。