歩道に乗り上げて歩行者に衝突、ひき逃げで高齢の男を逮捕---認識はあったか無かったか

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福岡県北九州市の中心部で「クルマが歩道に乗り上げ、歩行者をひき逃げする」という事故が起きた。後にひき逃げ容疑で逮捕されたのは高齢の男だが、歩行者をひき逃げしたという認識は無かったと供述しているようだ。

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28日午後3時5分ごろ、福岡県北九州市小倉北区内の市道を走行していた乗用車が路外に逸脱。道路左側の歩道へ進入し、歩行していた女性に衝突した。女性は重傷を負ったがクルマは逃走。警察は後に高齢の男を逮捕している。

福岡県警・小倉北署によると、現場は北九州市小倉北区金田2丁目付近で片側2車線の直線区間。乗用車は交差点を通過した直後に路外へ逸脱。そのまま道路左側の歩道(幅員約4m)へ進入するとともに、前方を歩いていた69歳の女性に衝突。そのまま歩道を約50m走り抜け、車道に戻って走り去った。

女性は右足を骨折するなどの重傷。警察では重傷ひき逃げ事件として捜査を開始したが、ナンバーの目撃情報などから車両を特定。後に家族に連れられて警察へ出頭してきた82歳の男を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失傷害)や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。

男は事故後にクルマを修理に出していたが、フロントガラスやボンネットに生じていた衝突痕から「人身事故の疑いがある」と修理工場から家族に連絡。警察に通報せず走り去っていたこともわかったという。

現場は道路が斜めに交差する複雑な形状の交差点。男のクルマは直進する際に歩道へ誤進入していったとみられる。聴取に対して男は「事故を起こしたが、何とぶつかったのかはわからなかった」などと供述しているようだ。警察では認知症の有無について調べを進めるとともに、事故発生の経緯を詳しく調べている。

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柱や壁などに衝突することで生じた痕跡と、人をはねてフロントガラスやボンネットにぶつかった際に生じる痕跡(頭部打撃痕)は「かなり異なるもの」であり、一目瞭然といえるもの。修理工場の人ならばそれこそ一発でわかってしまう。逮捕された容疑者に「事故を起こした」という認識はあったようだが、「人をはねた」という認識が本当に無かったのかどうかは今後の捜査で明らかになるだろう。

《石田真一》

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