静岡県の大井川鐵道は2月26日、JR西日本から12系客車を譲り受けたことを明らかにした。
これは、1988年から山口線の『SLやまぐち号』で使用していたレトロ風の客車で、大正風のオハ12 703、明治風のスハフ12 702、昭和風のオハ12 702、欧風のオハ12 701、展望車風のオハフ13 701からなる5両編成。昨年9月、『SLやまぐち号』が新製の旧型客車「35系」に置き換えられたことにより、JR西日本から引退していた。
現在、金谷~千頭(せんず)間の大井川本線で運行している『かわね路号』などのSL列車に使用している、1939~1954年製旧型客車の運用負荷を分散させるために導入するが、現時点で営業運転の開始時期は未定。
大井川鐵道では「現在SL列車用に使用している旧型客車について廃車予定はありません」としているが、今後の整備状況によっては休車や廃車が発生する可能性も示唆しており、在籍する旧型客車の去就が注目される。
大井川鐵道がJRから客車を導入した例は、2016年6月にJR北海道から入線した、元急行『はまなす』用の14系客車4両があるが、12系はこれに次ぐ2例目となる。