【シボレー カマロSS 試乗】“直線番長”だと思ったら大間違い…諸星陽一

試乗記 輸入車
シボレー カマロSS
シボレー カマロSS 全 13 枚 拡大写真

シボレーにはブランドを代表するスポーツモデルが2機種ある、2つは『コルベット』、もう1つが今回試乗した『カマロ』だ。カマロは1967年に初代モデルが登場、現行モデルは2015年にアメリカで発表され2016年から日本でも販売されている。

【画像全13枚】

コルベットがV8エンジンのみ(初代にのみ直6モデルが存在した)のラインアップであるのに対し、現行カマロは直4、V6、V8とさまざまなパワーユニットが用意(日本には直4は輸入されない)される。今回試乗したモデルはもっともホットなV8仕様の「SS」で、6.2リットルの排気量を有し最高出力は453馬力、最大トルクは617Nmと歴代カマロ最強のユニットとなっている。

このエンジンの面白いところは、弁動系をクラシカルなOHVにこだわったところ。アメリカンV8らしいOHVでありながら、可変バルブタイミングを採用するなどして、出力や燃費、エミッションを向上している。組み合わされるミッションは8速ATとなる。

サスペンションはフロントがストラット、リヤがマルチリンクで、SSはパフォーマンスサスとマグティックライド(磁性体を利用した可変ダンパー)、LSD、ローンチコントロール、前後ブレンボブレーキなど走りの装備が満載されている。

左ハンドル仕様のみのドライバーズシートに座り、エンジンを始動。セレクターをDに入れアクセルを踏み込むと、アメリカンV8らしい怒濤の加速を味わうことができる。停止状態からアクセルを床までいきなり踏み込むのはかなり危険だ。だからこそローンチコントロールがついてるのだろう。

さらに言えば、V6搭載のカマロは前後ともに245/40R20サイズのタイヤを履くが、このSSはリヤが275/35ZR20と3サイズも太くなっている。V6で前後同サイズが使えるということはシャシーバランス的には同サイズでいいわけだ。V8はフロントが重くなるので出力を考えなければそのままでもいいくらいなのに、リヤが3サイズ大きい。これは紛れもなく出力があまり大きいため、サイズ差でカバーしなければならなかったからだ。

高速道路を走っていると、太いタイヤを履いているとは思えないような安定した直進性とフラットな乗り心地にびっくりさせられる。そしてさらにいいのがコーナリングだ。路面の追従性が高く、ピシッとボディを安定させて俊敏にコーナーを抜けていく。公道で600Nmを超えるトルクを思う存分リヤタイヤに与える勇気はなかったが、それを行えばさらにアクティブな走りを手に入れることができるだろう。

決して直線番長ではない、ハンドリングカーとして楽しめるのがカマロSSだ。価格は598万円。決して安くはないが、日産『GT-Rブラックエディション』の半額以下と考えるとその魅力は高い。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『スカイライン』新型が12月公開へ! 開発期間を半減、“日産復活の象徴”はどうなる?
  2. 【フェラーリ アマルフィ 新型試乗】瓜のつるに茄子はならぬ…優雅さと獰猛さを併せ持つ走りに触れた
  3. ベントレーのSUV『ベンテイガ』、日本13台限定「オルガン ストップ」発売…18Kゴールドプレーテッド装備
  4. 【ホンダ スーパーワン】CMFで“刺激”表現、『N-ONE e:』との同時開発だからこそできた差別化とは
  5. 【BYD ラッコ 新型試乗】1週間、日常使いをしてわかった「2つのメリット」と「3つの課題」…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【全文PDFプレカン】日産自動車 長期ビジョン発表会
  2. タイ矢崎電線のアルミ新工場がタイに完成、生産量3倍に増強…送配電網・自動車向けに対応
  3. ボッシュ、大型商用車事業の売上倍増へ…IAA TRANSPORTATION 2026
  4. スカニア、中国で新事業開発組織「VNBC」設立…電動・自動運転輸送を加速へ
  5. 全ての体格に対応する後席用新型シートベルト、ZFが2025年央発売へ
ランキングをもっと見る