自動運転「デモは卒業し、商業化に向けて進んでいく」…ZMP谷口社長

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左から、ZMP 代表取締役社長の谷口恒(たにぐちひさし)氏、日の丸交通 代表取締役の富田和孝氏
左から、ZMP 代表取締役社長の谷口恒(たにぐちひさし)氏、日の丸交通 代表取締役の富田和孝氏 全 5 枚 拡大写真

日の丸交通とZMPは、自動運転車両を用いたタクシーサービスの公道営業実装実験を8月27日から開始する。自動運転タクシーが公道で営業走行を行うことは世界初。日の丸交通のプロドライバーが運転席に座り、ZMPの技術担当オペレーターが助手席に座った状態で運行する。

この実証実験は、ZMPが開発した車両と予約システムを用いて、日の丸交通がサービスを実施するもの。東京都心の約5.3km(大手町フィナンシャルシティ グランキューブと六本木ヒルズの間)を走行する。発着地点となる施設を運営する三菱地所と森ビルが実証実験の意義に賛同し、発着地を提供した。

実証期間は8月27日から9月8日までで、利用者は本日(7月18日)より一般公募により集められる。料金は片道1500円(予価・税込)、1日に4往復の走行予定。

ZMP 代表取締役社長の谷口恒(たにぐちひさし)氏は、「2014年から公道実験を開始し、昨年12月には日本初の遠隔監視による無人運転を実施した。今後はデモは卒業し、商業化に向けて進んでいく」と意気込みを表した。

また日の丸交通 代表取締役の富田和孝氏は、「タクシー業界は、人手不足と自動運転への対応という大きな課題に直面している。人手不足によって崩れた移動ニーズの需給バランスを自動運転で補完し、(日本における)ライドシェアの解禁を退けたい。タクシーと自動運転は共存できるが、ライドシェアとは共存できない」と話し、今回の取り組みの狙いを説明した。

また会場では、ZMPの自動運転実験車両『RoboCar』の新型となるSUVが発表された。レクサス『RX』をベースとし、これまでの実験車両に搭載されていたLiDARを廃し、カメラを10台搭載する新しいセンシングシステム『RoboVision3 サラウンドビューシステム』を搭載する。今年中の発売を目指して実験を進める。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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