【無限 シビックタイプR 試乗】ホイールとクイックシフターの効果に注目

ホンダ・シビックタイプR無限仕様
ホンダ・シビックタイプR無限仕様全 12 枚

無限はホンダ『シビックタイプR』に多くの無限パーツを組み込んだモデルを合同試乗会に出展した。エアロパーツなどもふんだんに盛り込まれたモデルだが、最大の注目はホイールとクイックシフターだ。

ホイールは8.5J×20インチの鍛造の切削仕上げとなる「MDCF」。フロント用ホイールは1本でノーマル比マイナス2.75kg、リヤ用はマイナス3.1kgとそれぞれ軽量されている。前後で軽量化される重量が違うのは、インセットが異なるからだ。フロントのインセットは45mm、リヤのインセットは53mmでフロントのほうが外に出る、つまりトレッドが広がる。

このホイールの設定は、フロントのトレッドを広げることでアンダーステア傾向を弱めようというのが目的なのだ。コーナーに向かってステアリングを切り込んでいくと最初の反応がいいことに気づく。ステアリング操作に対してのタイヤの反応に遅れがなく、ステアリングをスッときるのと同時にフロントタイヤが反応する。そのままコーナーに入りアクセルを踏んでいってもアンダーステア傾向は少なめで、ねらったラインをトレースしやすい。素直にポテンシャルアップを実現しているが、ショックアブソーバーやスプリングはノーマルのままなので、乗り心地をスポイルしていない部分が好感を持てる部分だ。

クイックシフターはシフトストロークをマイナス10mm(6%)するとともに、ゴムブッシュを金属カラーに変更、リターンスプリングを18%ほどレートアップし、カッチリしたフィーリングを実現している。シフトフィールがいいだけでなく、レバー位置がドライバー側に14mmオフセットされるので、手の短い日本人には使いやすさがアップするはずだ。

ステアリングはグリップがかなり太いタイプになっているが、ステアリングのホームポジションである9時15分の部分は細めとなっているのでさほど違和感はない。太く、力強い印象と持ちやすさを両立しているというわけ。ノーマルのスイッチ類やエアバッグも移植できるところもワークスならではといったところだ。

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  2. 世界初、個人所有できるレベル4自動運転「ロボカー」誕生、2026年に納車開始
  3. コメリが洗車グッズの新商品を発売、撥水力2倍のカーワックススプレーなど4アイテム
  4. 『ジムニー/ジムニーシエラ』のコックピットをかっこよく進化! 簡単取付けのデジタルメーターが新発売
  5. 【日産 エクストレイルNISMO 試乗】ベース比106万円アップも納得の、高い走りの質感…加茂新
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る