メルセデスベンツ『ヴィジョンAVTR』、将来の電動技術を搭載…CES 2020

4モーターは476hp以上

1回の充電での航続は最大700km以上

将来の大型高級車のための技術を提案

メルセデスベンツ・ヴィジョン AVTR(CES 2020)
メルセデスベンツ・ヴィジョン AVTR(CES 2020)全 19 枚

メルセデスベンツは、米国ラスベガスで開幕したCES 2020で初公開したコンセプトカーの『ヴィジョンAVTR』(Mercedes-Benz VISION AVTR)に関して、EVパワートレインの内容を発表した。

画像:メルセデスベンツ・ヴィジョン AVTR

ヴィジョンAVTRは、メルセデスベンツと映画『アバター』のグローバルパートナーシップの成果として製作された自動運転EVのコンセプトカーだ。ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』は2009年に公開された。最新のデジタル3D映像技術を駆使したことが話題となり、世界的なヒットを記録した作品だ。

4モーターは476hp以上

ヴィジョンAVTRのEVパワートレインは、4つのホイールに、高性能な電動モーターを組み込む。モーターの出力は、合計で 476hp以上を引き出す。メルセデスベンツによると、「EQ Power」の新しいベンチマークになるという。

ヴィジョンAVTRでは、インテリジェントな可変式トルク配分システムを採用する。4つのモーターを個別に制御でき、駆動ダイナミクスを効率的に引き出す。トルクベクタリングを備えた4WDシステムは、高いレベルの駆動ダイナミクスとアクティブセーフティを実現するという。

ヴィジョンAVTRは、各車輪を運転状況に応じて個別に駆動できる。前の車軸と後ろの車軸を同時に、または反対方向に駆動できるため、従来の車両とは異なり、横に移動することが可能だ。

1回の充電での航続は最大700km以上

ヴィジョンAVTRには、大容量でコンパクト設計の高電圧バッテリーを搭載する。現在の最大1200Wh/Lのバッテリーシステムと比較して、高いエネルギー密度と、自動化された導電性充電技術による優れた高速充電性能を備えている。高エネルギーと柔軟な構造を備えた有機電池技術も採用された。

バッテリーは15分以内にフル充電できる。また、バッテリーは最小部分の大きさを94mmとし、インテリア空間を大きく取ることを可能にしている。

バッテリーの蓄電容量は、およそ110kWhと大容量だ。1回の充電で、最大700km以上の航続を実現する。コースト機能と回生ブレーキにより、高電圧バッテリーは、高い効率で充電され、システム全体の優れたエネルギー効率に貢献する。

将来の大型高級車のための技術を提案

ヴィジョンAVTRの技術は現在、基礎研究の段階にある。ヴィジョンAVTRのテクノロジーは、ラグジュアリークラスにおける持続可能なゼロエミッションモビリティに向けた重要なステップになるという。メルセデスベンツは、大型でラグジュアリーな自動車を将来、環境に適合させるために、ヴィジョンAVTRで新しい技術を提案している。

ヴィジョンAVTRでは、「ニューロ」にヒントを得たアプローチを導入する。センサー、チップ、その他のコンポーネントの電力消費を、数ワットに最小化することを目指した。電力は、ヴィジョンAVTRのリアに組み込まれたソーラープレートからも得られる設計とした。

また、ヴィジョンAVTRでは、「Vehicle to Grid」機能により、高効率バッテリーからエネルギーを住宅などに供給できる。人工知能(AI)で制御することにより、将来の電気自動車のエコシステムにシームレスに適合させられるという。

ヴィジョンAVTRは、人と自然と調和した電気自動車を目標に掲げる。化石燃料の使用を廃止することにより、100%リサイクルが可能だ。メルセデスベンツは、ヴィジョンAVTRによって、ゼロエミッションモビリティの持続可能なビジョンを提示した、としている。

《森脇稔》

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