日本電産のトップ”珍事”---新社長に関氏、吉本社長は副社長に降格[新聞ウォッチ]
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ゴーン事件後、経営の混乱が続く日産自動車を飛び出さなければ、この人物がこれほどまでに注目されることはなかったのではないだろうか。日本電産が、日産出身の関潤氏を4月1日付で社長執行役員に抜擢する人事を正式に発表した。
関氏といえば、昨年12月1日にスタートした日産の新体制では、ナンバー3の副COO(最高執行責任者)に就任したが、「社長になれなかった」との不満を漏らして3週間後に退任を表明。その後は次期社長含みで日本電産に移り、1月12日付で特別顧問になっていたことでも注目を浴びていた。
きょうの各紙も「日本電産新社長に関氏、正式発表、元日産ナンバー3」(朝日)の見出しで人物評などについて詳しく報じている。中でも、読売は、経済面のトップ記事で「元日産・関氏、日本電産社長に、車産業人材争奪戦」とのタイトルで「自動車関連業界で、人材争奪戦が激化している。電気自動車(EV)や自動運転車など次世代車への対応が迫られているためだ。情報技術(IT)や電機メーカーなど、異業種からの中途採用も相次いでいる」と掲載。
日産から関氏を引き抜いた日本電産の永守重信会長は、記者会見で「EV関連に非常に大きな投資を実行している。(EVモーターという)今までとは違った分野に出て行くので、違った力を持った人を呼ばないといけない」と説明したという。
日本電産では、現社長の吉本浩之氏も関氏と同じ日産出身。吉本社長は旧日商岩井(現双日)からの転籍組で、日産では生え抜きの関氏が先輩格だったが、その吉本氏は3月1日付で家電産業事業本部長となり、4月1日付で副社長に降格するという。
毎日によると、75歳の永守会長は記者会見で「一度は自身の後継と期待した吉本氏の『経験不足』を交代の理由に挙げた」という。ワンマン会長の下で、実質ナンバー3の副社長に降格する吉本氏が、ナンバー2の関新社長とスクラムを組んで舵取りを続けられるかどうかも疑わしい。
2020年2月5日付
●新型肺炎、WHO中国へ調査班、パンデミックは否定(読売・1面)
●「自動運転+暮らし」実験、自治体公募へ(読売・1面)
●元日産・関氏、日本電産社長に、車産業人材争奪戦(読売・9面)
●「バスタ」全国展開へ、新宿の利用好調法的位置づけ明確化へ(朝日・7面)
●米大統領選民主で混乱、アイオワ初戦、集計トラブル(産経・1面)
●横浜クルーズ船検疫続く(産経・31面)
●輸入車販売30万台回復を日本自動車輸入組合・上野金太郎理事長(東京・6面)
●痴漢 アプリから車掌に通報、JR埼京線、月内に実証実験(東京・26面)
●新型肺炎中国から部品滞る、車生産影響浮き彫り、現代自が韓国工場停止、在庫リスク、日本勢も懸念(日経・1面)
●ソニー、スマホカメラて稼ぐ、センサー車向け開発急ぐ(日経・3面)
《福田俊之》
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