ロータリーエンジンが欧州耐久レースで戦った克明な記録 マツダ100周年

マラソン・デ・ラ・ルート84時間(1968年)
マラソン・デ・ラ・ルート84時間(1968年)全 3 枚
『マツダ欧州レースの記録1968-1970』
監修:山本紘
協力:小早川隆治
編著:松田信也
発行:三樹書房
定価:7150円(本体価格6500円)
ISBN978-4-89522-729-2

世界に先駆け、ロータリーエンジンの量産化に成功したマツダを世界に知らしめた、1960年代後半のモータースポーツ活動の記録を発掘した書籍が刊行された。

1968年8月、ドイツのニュルブルクリンクサーキットにロータリーエンジンを搭載した2台の『コスモスポーツ』の姿があった。“マラソン・デ・ラ・ルート84時間”。3日半におよぶ世界一の長時間レースに出場するためだ。1台は82時間走り抜きリタイヤ、もう1台は完走し4位でフィニッシュした。

69年からは『ファミリアロータリークーペ』で数々の欧州の耐久レースに参戦。常に上位入賞を果たし、“MAZDA”への注目は1戦ごとに高まっていき、マツダが現在世界的ブランドに成長する礎となった。

本書は1968年から1970年までを年ごとに区切り、その年に参加した欧州耐久レースについて、写真、資料解説、レース準備計画活動計画、レース速報、レース出張報告などを掲載。その時のレースでどのような準備をし、どのように戦い、どのような結果を残したのか。また、それぞれのマシンをどのように仕上げたのかなど、本書でなければ知ることの出来ない内容が克明に記されている。

これらの内容は、レースを陣頭で指揮した山本紘氏などによる当時の記録と、貴重な写真を発掘したからこそ出来たもので、後世に残すべき1冊といえよう。

なお本書はマツダ創立100周年記念に刊行された。
『マツダ欧州レースの記録1968-1970』
三樹書房が創立45周年、グランプリ出版が創立40周年を迎えたことから、創立記念の期間限定キャンペーンとして、直接三樹書房およびグランプリ出版の購入フォーム、メール、および電話・FAXで購入を申込んだ読者を対象とし、2020年4月1日~5月31日(ご注文受付)期間中は、購入代金の金額にかかわらず、送料無料で商品をお届けする。また、注文したすべての方へ三樹書房の創立記念ボールペンがプレゼントされる。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「妄想が現実になった」トヨタがAE86のエンジン部品を発売へ…「復刻だけじゃない」その内容に驚きの声
  2. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  3. メルセデスベンツ『Cクラス』次期型を予告、光る大型グリル採用…初のEVも設定へ
  4. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  5. レクサス『IS』改良新型、米国はハイブリッドなし..V6ガソリンだけを設定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る