ZF、世界初の自動運転用「4Dライダー」の量産化に向けて提携

ZFとエヴァの自動運転テスト車両
ZFとエヴァの自動運転テスト車両全 3 枚

ZFとエヴァ(Aeva)は9月8日、世界初の周波数変調連続波(FMCW)ライダーを自動車市場に投入するために提携を結んだ、と発表した。

エヴァは2017年に設立され、米国カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置く。アップルとニコンでエンジニアリングリーダーを務めていた2人によって設立され、自動運転車向けの次世代の感知・認知システムを開発している。エヴァは、フォルクスワーゲングループのポルシェなどから、支援を受けている。

ZFとエヴァは、車載向けとしては初の4Dライダーを自動運転市場に投入することを目指している。今回の提携では、FMCWライダーと認知技術におけるエヴァ独自のノウハウを、ZFの専門力と併せて活用する。この提携の一環として、エヴァがFMCWライダーコアのセンサー機能、パフォーマンス、アルゴリズムを担当する。ZFはすべての車載要件を満たす車載向けセンサーシステムの量産化を担当する。

エヴァの4Dライダーオンチップは、他のライダー技術と異なり、連続レーザービームを使用して、対象物から反射される波形の周波数の変化を測定する。これにより、300m以上離れている対象物の距離と瞬間速度を、高精度で同時検出することが可能になる。エヴァの4Dライダーは、他のセンサーや太陽光からの干渉もなく、長距離での性能を達成するために通常必要とされる光出力のごく一部だけで動作する。これらはすべて、これまで車載ライダーの広範な採用を遅らせてきた障壁という。

また、エヴァの技術は、最大距離と点密度の間の依存関係を打破する独自機能の点でも、FMCWの他の手法と異なる。エヴァの4Dライダーは、シリコンウエハースケールで生産されるチップ上に複数のビームを組み込む。各ビームには、最大距離で毎秒数百万ポイントを独自に測定する能力があるため、これまでにないデータ忠実度を実現し、自動運転車の安全率を大幅に向上させることができる、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. いすゞ『ギガ』など大型・中型トラック1万6780台をリコール…シートサスペンション不具合
  2. ケーニグセグ、1625馬力の新型ハイパーカー『サダイアズ・スピア』発表
  3. 「クラシックmini」がレストモッドで蘇る! 限定生産で約1490万円から
  4. なぜ? 日産 リーフ 新型がクロスオーバーSUVに変身した理由
  5. 【マツダ CX-60 MHEV 新型試乗】買い時とグレードのチョイスに迷う存在…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る