アウディがEVロードスター、『スカイスフィア』提案…全長が250mm変化

電気モーターとボディ/フレームコンポーネントが互いにスライド

アウディA8 LのサイズからRS 5のサイズへと変化

最大出力632hpのモーターで0~100km/h加速4秒

アウディ・スカイスフィア
アウディ・スカイスフィア全 25 枚

アウディは8月10日、コンセプトカーの『スカイスフィア』(Audi Skysphere)を発表した。スカイスフィアは、アウディが順次発表予定の3台の次世代コンセプトカーの最初のモデルで、EVロードスターを提案している。

電気モーターとボディ/フレームコンポーネントが互いにスライド

スカイスフィアは、2つの異なる運転体験として、グランドツーリング体験とスポーツ体験を提供できるように設計された。これを実現するため、「アダプティブホイールベース」という新テクノロジーが採用された。電気モーターとボディ/フレームコンポーネントが互いにスライドするというメカニズムにより、ホイールベースと全長を、最大250mm変化させることができる。同時に、車高も10mmの範囲で調整される。

ドライバーはボタンを押すだけで、好みの走行モードを選択できる。「スポーツ」モードを選択すると、全長は4940mmとなり、リアホイールステアリング(4輪操舵)の効果で俊敏に走らせることができるという。自動運転の「グランドツーリング(GT)」モードを選択すると、全長は5190mmに延長され、室内の乗員のレッグルームを確保すると同時に、乗員はデジタルサービスを利用しながら、自動運転で移動できる。このモードでは、ステアリングホイールとペダル類が格納される。センサーシステムで道路と交通状況を自動的に監視することにより、乗員を目的地まで安全に送り届けるという。

乗員はソーシャルメディアを通じて、車内の様子や周囲の画像を送信して、走行体験を友人と共有することができる。乗員の現在地情報を取得して、その場所まで迎えに行ったり、駐車や充電を無人で行ったりすることも可能にしている。アウディ・スカイスフィアアウディ・スカイスフィア

アウディA8 LのサイズからRS5のサイズへと変化

スカイスフィアの外観は、アウディの前身のホルヒの『853コンバーチブル』からインスピレーションを得ている。スカイスフィアの全長は5190mmで、ホルヒ853コンバーチブルの5230mmに近い。スカイスフィアの全幅は2000mmで、ホルヒ853コンバーチブルの1850mmに近づけた。両車の大きな違いは、全高にある。ホルヒ853コンバーチブルは1770mm。その一方、スカイスフィアはスポーツモードを選択した場合、全高は1230mmに抑えられた。

スカイスフィアのラジエーターグリルを持たないフロントエンドには、シングルフレームと、発光3Dデザインのフォーリングスエンブレムが装着された。シングルフレーム全体とその側面エリアには、ホワイトのLEDエレメントが配置される。これには、車両をロック/ロック解除したときに作動するウェルカムシーケンスが含まれている。

ホイールベースを変更すると、前後のLEDが特別なダイナミックシーケンスを発する。リアエンドにも、車幅全体に広がるデジタル制御のLEDライトを採用している。垂直に切り落とされたリアには、無数の赤いLEDがルビーのように配置された。ライティングユニットのオンとオフを切り替えると、リフレクターがダイナミックな光と影の効果を演出するという。

ホイールベースを変更し、ドライブモードをグランドツーリングからスポーツに切り替えると、ライトシグネチャーも変化する。シングルフレーム周辺エリアでは、スカイスフィアのキャラクターが変化したことが明確に分かるという。

リアのホイールアーチに突き刺さっているように見えるロッカーパネルは、ホイールベースを変更するときに必要な機能で、実際にホイールベースを後方に押す働きを担っている。ロッカーパネルは、車両のフロントエンドに固定されており、ホイールベースを変更すると、このパネルがドアの下で後方にスライドする。これにより、ホイールベースは250mmの範囲で変化する。アウディ『A8 L』のサイズから、『RS 5』のサイズへと変化するという。アウディ・スカイスフィアアウディ・スカイスフィア

最大出力632hpのモーターで0~100km/h加速4秒

リアアクスルに搭載された電気モーターは、最大出力632hp、最大トルク76.5kgmを発生する。前後重量配分をおよそ40対60に設定したことにより、リアアクスルに充分なトラクションが生まれ、フル加速した場合、重量1800kgでありながら、 0~100km/h加速を4秒で駆け抜ける。

バッテリーモジュールは、主にキャビン後方に搭載された。これは、車両の重心を下げて敏捷性を高めるための理想的な配置になるという。さらに別のバッテリーモジュールが、運転席と助手席の間のセンタートンネル内にレイアウトされた。バッテリーの蓄電容量は80kWh以上。GTモードで走行した場合、500kmを超える航続(WLTPモード)を可能にした、としている。

《森脇稔》

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