博物館でももう見ることができない商用車

いすゞ べレット・エキスプレス(1967)
いすゞ べレット・エキスプレス(1967)全 4 枚

『カタログでたどる 日本の小型商用車』
1904-1966 特別愛蔵版
著者:歴史考証家 小関和夫
発行:三樹書房
定価:4180円
ISBN978-4-89522-750-6

【画像全4枚】

日本の戦後復興の一躍を担った商用車。カラー図版400点以上を掲載し、その変歴をまとめた一冊が刊行された。

戦後に隆盛を極めた小型三輪トラックに代わるべく、トヨタ『トヨエースSKB型』に代表される四輪の小型商用車が、日本の高度成長を支える大きな役割を果たした。本書は国産の小型・四輪の商用車のみに焦点を当て、その進化をたどる。

スポーツカーや高価格帯の乗用車などは、ヒストリックカーイベントや自動車博物館でも見ることは可能だ。しかし、商用車となると、基本的には極限まで使い倒されて廃車の運命をたどる場合がほとんどであろう。従って、数多くの種類のクルマが作られてきたが、現存が確認できないものも多数ある。本書ではそういった貴重なクルマを始め、歴史上重要なクルマを中心に、当時のカラーカタログ400点以上、120車種以上を収録して詳細に解説。巻末には年表・スペック表・生産台数表を収録し、資料性を高めている。

主要索引を眺めていて、あ、これはあのクルマだなと即座にそのクルマを思い浮かべられる方は相当なエンスージアストだろう。例えばマツダ『ロンパー』やダイハツ『ベスタ』などは顕著な例かも知れない。このようなクルマ達がオリジナルの姿で掲載されているので、パラパラとページをめくっているだけで楽しくなってくる。

なお本書は2017年5月刊行の同書を「特別愛蔵版」として内容はそのままに、シリーズ3部作(カタログでたどる日本のトラックバス、いすゞトラック図鑑)のために新しく統一したカバーデザインにした新装版である。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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