「開かずの踏切」が「賢い踏切に」…南武線に警報時間短縮対策 12月頃から

輸送密度が極度に高い首都圏の鉄道では、通勤通学時間帯に発生する「開かずの踏切」が悩みの種だ。
輸送密度が極度に高い首都圏の鉄道では、通勤通学時間帯に発生する「開かずの踏切」が悩みの種だ。全 3 枚

JR東日本横浜支社は5月20日、南武線向河原(むかいがわら)駅前踏切に12月頃から踏切警報時間制御装置を導入すると発表した。

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川崎市中原区にあるこの踏切は、朝ラッシュ時の警報時間が長いことから「開かずの踏切」とも言われていた。そのため川崎市では2019年6月から、川崎駅方のアンダーパスを通る歩行者・自転車向けの迂回路を整備し混雑緩和に努めてきた。

この川崎市の対策に加えて、JR東日本も警報時間短縮へ向けた対策に乗り出すことになり、今回、下り列車に対応する踏切警報時間制御装置を導入することになった。

踏切の警報装置は、警報開始点を列車が通過した際に作動するが、通過列車と停車列車で開始点を共用しているため、駅近くの踏切では停車列車があると警報時間が長くなり、「開かずの踏切」を招く原因になっていた。

そこで、新たに導入される踏切警報時間制御装置では、通過列車と停車列車の警報開始点を別個に設定。停車列車用の警報開始点を従来より踏切に近い駅寄りに設けることで通過列車より警報開始を遅らせ、通行遮断時間の短縮が図られることになった。

これは「賢い踏切」とも呼ばれ、JR東日本横浜支社では「日々の運行状況や列車の速度等により変動しますが、朝の通勤通学時間帯1時間当たりで数分程度の踏切警報時間の短縮を見込んでいます」としている。


《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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