<新連載>「ワイパー交換」 雨天時の視界確保に効果絶大~Weeklyメンテナンス~

<新連載>「ワイパー交換」 雨天時の視界確保に効果絶大~Weeklyメンテナンス~
<新連載>「ワイパー交換」 雨天時の視界確保に効果絶大~Weeklyメンテナンス~全 1 枚

愛車をセルフで点検して気になるポイントを週末にメンテナンスするこの企画、今回のテーマは「ワイパー」。梅雨時を迎えた今、雨の中を走ってワイパーを動かしたら「なんか変?」「視界がクリアじゃない」なんて不具合を感じたら、真っ先にワイパー交換を検討してみよう。

ワイパーの各部パーツの劣化は一般ユーザーでもワイパーを可動させればほとんどの場合で判断できてしまう。例えばワイパー動かすとガクガクと音をたててビビってしまう、さらにはワイパーを動かしているのに部分的な拭き残しがあって視界がクリアじゃない/スジ状に拭き残しが出る、これが多くのユーザーがワイパーに感じる違和感の正体だろう。これらの現象を感じたらワイパーの“替え時サイン”だと憶えておこう。

ただしフロントウインドウのガラス面に油膜が付着していて拭き残しが発生している場合もあるが、ワイパーを交換したのがずいぶん前ならば(交換サイクルは1年程度が目安)ワイパーの劣化を疑って交換してみると良いだろう。ワイパー交換という手軽なメンテナンス・メニューでクリアな視界を確保できるこの処理、梅雨時の雨中走行前のメンテとしては満足度が非常に高いので今すぐ実践だ。

ワイパーの交換には大きく分けて2つの手法がある。まずはワイパーゴムの交換だ。ワイパーはガラス面を拭き取るためのワイパーゴムがワイパーブレード(ワイパー本体)に取り付けられている構造。取り外しはワイパーブレードをクルマから外した上で、レール状の溝部分にスライドして差し込まれているゴムを端部にあるロック部分側から引き抜くだけ。ゴムの両端にはスプリングの働きをする細長い金属プレートがセットされているので、これをまとめて外していく。ここからは用意した交換用のワイパーゴムを逆の手順で取り付けていくだけ。慣れていればDIYでも可能だが難しいと感じた場合はショップでお願いすると良いだろう。

この際に用意するワイパーゴムは車種適合に要注意だ。ワイパーゴムは長さや形状などが数多いので、愛車の車種・年式を調べた上でワイパーゴムの適合表を見て選ぶと間違いないだろう。右用/左用、さらにはリア用など、それぞれの部分で長さや形状が異なる場合もあるので要確認だ。またゴムの断面形状もさまざまな種類があるので適合するゴム形状を選ぶことも忘れずに。メーカーのホームページでは車種を選ぶと適合商品が表示される検索サイトも用意されているので利用すると良いだろう。

また交換用のワイパーゴムにはノーマルタイプのゴム素材と、撥水機能を備えているモデルがある。ワイパーゴムのリフレッシュを目的とするならば手軽に交換できるノーマルタイプでOKだが、ウインドウに撥水処理をプラスアルファしたいというユーザーには撥水タイプがぴったり。ワイパーを動かすたびにウインドウに対して撥水処理を行うのが魅力。ソフト99の「ガラコワイパーパワー撥水」やNWBの「強力撥水コートワイパー替ゴム」などの撥水効果を備えたワイパーゴムが用意されているので選んでみても良いだろう。

軽度の劣化であればワイパーゴムだけの交換でokだが、ゴム交換だけではリフレシュできない場合はワイパーブレード(ワイパー本体)の交換も考えると良いだろう。そもそもワイパーブレードはワイパーゴムを効果的にガラス面に押しつける役目を果たしているのだ。円弧状に広がったブレードがバネのように働くことでワイパーゴムをガラス面にフィットさせる構造になっている。そのためワイパーブレードが劣化するとワイパーゴムが均一にガラス面に接触できなくなり、拭き残しや拭きムラが発生することがある。

ワイパーブレードには形状の違いがいくつかあるので要チェック。昔からよく見かける形状は、いくつかの枝分かれしたトーナメントタイプ(トーナメント表のような形状のブレード)だ。対して近年増えているのがフラットタイプ。こちらは一本の棒状のブレード形状、より均一にガラス面を拭き取る性能を備えている。またブレード部分をエアロ形状にしたエアロブレードや、カバーを施して雪の付着を抑える冬用のブレードなども用意されている。

NWBやソフト99にはエアロフォルムやトーナメントタイプ、さらには各車種に適合するさまざまなサイズのワイパブレードが用意されているので、愛車にフィットするモデル&欲しい機能を備えたモデルを選んで交換すると良いだろう。

ワイパーブレードの交換は意外に簡単で、ワイパーのアーム部にあるUクリップを操作してほぼワンタッチで脱着可能。用意したワイパーブレードをUクリップを使ってセットすればOK。むしろワーパーゴムの交換よりもスピーディで手軽に行える。ワイパーブレードも劣化することを認識して定期メンテナンスすると良いだろう。

梅雨時を迎えていくつかのメンテナンスが注目される中、普段使いで快適性がアップする視界の確保は満足度が高いメニューだ。雨天時の走行で視界が悪いと安全性にも大きく影響する。そんな怖い思いをする前に、ワイパー交換を実践してリフレッシュを実施しよう。

★Weeklyメンテナンスは毎週木曜日6:30掲載です

土田康弘|ライター

デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。


《土田康弘》

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