登場から20年、高級ミニバンの新時代を切り開いた『アルファード』の魅力【懐かしのカーカタログ】

トヨタ アルファードG(初代)
トヨタ アルファードG(初代)全 9 枚

2022年1~6月の乗用車販売台数で『アルファード』は何と7位だった。2015年登場ながらの健闘ぶりだ。そんな人気ぶりの原点であり、ちょうど20年前の2002年に登場した初代を今回は振り返ってみたい。

日産『エルグランド』に対抗すべく仕立てられた

トヨタ アルファードG(初代)トヨタ アルファードG(初代)

それまで『グランビア』『ハイエースレジアス』『グランドハイエース』『ツーリングハイエース』とあったトヨタの上級ミニバンを統合する形で登場した初代『アルファードG/V』。当時FFに一新された2代目『エスティマ』とベースを共用して誕生したモデルでもあった。

また1997年に日産から登場した『エルグランド』に対抗すべく仕立てられたモデルでもあり、何と2代目『エルグランド』とは同じ2002年5月の登場だった。以来、市場で絶大な人気を誇り、今に至っているのはご存知のとおり。

ちなみに当初はトヨペット店向けの『アルファードG』とビスタ店向けの『アルファードV』が用意され、後者が『ヴェルファイア』へと発展したのは2代目からだった。

高級ミニバンの新時代を切り開いたアルファード

トヨタ アルファードG(初代)トヨタ アルファードG(初代)

写真のカタログ2005年4月のマイナーチェンジ時のものだが、いずれにしても立派な外観と豪華な室内をストレートに訴求したものとなっている。全長×全幅×全高は4840×1805×1935mmと実にボリューム感のあるもので、そのボディに大型のメッキグリルとヘッドランプを組み合わせ、威風堂々とした“面構え”は何といってもインパクトがあった。

その一方で、スライドドアのレールをリヤクォーターウインドゥの下端に目立たせずに組み込むなど、見た目の質感にも配慮した点は、いかにもトヨタ車らしいところだった。

トヨタ アルファードG(初代)トヨタ アルファードG(初代)

インテリアでは7人乗りのセカンドシートにアームレスト、オットマン付きのキャプテンシートを設定。これは『アルファード』のラグジュアリー性を象徴するアイテムとなった。

ほかにも木目パネル、間接照明、オプティトロンメーター、スーパーライブサウンドシステムなどの装備や、レーンモニタリングシステム、音声ガイダンス機能付きカラーバックガイドモニター、ブラインドコーナーモニターといった機能もいち早く設定されていた。

トヨタ アルファードG(初代)トヨタ アルファードG(初代)

搭載エンジンは2.4リットルの4気筒2AZ-FE型、3リットルのV6の1MZ-FE型を搭載。H∞TEMSと呼ばれる、減衰力を非線形で制御しながらモード切り替えが可能なサスペンションも投入されるなど、上級クラスの高級ミニバンの新時代を切り開いたクルマだった。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  3. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  4. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  5. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  6. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  7. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  8. ホンダが新型EVの『e:NP2』を中国で発売…北京モーターショー2024にも展示
  9. 日産、北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカー4車種を公開
  10. ホンダ『ヴェゼル』マイナーチェンジで3グレードに集約、納期改善へ…「HuNT」「PLaY」新設定で個性強調
ランキングをもっと見る