今に繋がるミニバンの先駆けとなった初代『バネットセレナ』【懐かしのカーカタログ】

日産バネットセレナ
日産バネットセレナ全 9 枚

キャブオーバー型のいわゆる1BOXだったバネットコーチを前身に誕生したのが初代『バネットセレナ』(C23型)だった。今に繋がるミニバンの先駆け的な存在でもあった。

日産バネットセレナ日産バネットセレナ

「家族のクルマできました。」……そんなカタログのキャッチコピーで1991年6月に登場した『セレナ』の初代は、それまでの1BOX型の流れから正しくは『バネットセレナ』の名で呼ばれた。機構的にはエンジンを前席床下に収めた後輪駆動がベース。ただし短いノーズをもち、前輪がグッと前に出された車両レイアウトが特徴のセミキャブオーバーとした。

日産バネットセレナ日産バネットセレナ

2735mmのロングホイールベースとワイドトレッド(4WD車は前:1460mm/後:1465mm)としたうえ、リヤサスペンションに横置きのグラスファイバー製トランスバーススプリング採用のマルチリンク式を投入。安定感の高いハンドリングを実現。電子制御サスペンション、位相変転&ディレイ制御4WS(SUPER HICAS)も設定。カタログでは、外側ショルダー部の剛性を高めた非対称パターンの高性能ラジアルタイヤの採用なども謳われている。

日産バネットセレナ日産バネットセレナ

搭載エンジンは2リットル、1.6リットルのガソリンと2リットルディーゼル(ターボ、NA)の設定。4WD車はビスカスカップリングを使ったフルオート・フルタイム方式とした。乗車定員は8名または7名の設定。

日産バネットセレナ日産バネットセレナ

丸みを帯びた洗練されたスタイリングは空気抵抗係数0.35を達成。家族のレジャーユースを想定し人気を集めた「キタキツネ」や、後の日産車のカスタマイズカーの定番となる「ハイウェイスター」も用意された。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 『N-BOXカスタム』用パーツが一挙発売、ブリッツからエアクリーナーシリーズ4種類・5製品が発売
  2. アルピナ『B3』が2度目のフェイスリフトへ! リムジン&ツーリングをWスクープ
  3. ホンダの新型SUV『WR-V』、発売1か月で1万3000台を受注…月販計画の4倍超
  4. 【トヨタ GRカローラ 新型試乗】「GRヤリス」とはスタンスが明確に違う理由…河村康彦
  5. ランボルギーニ、新型車を間もなく発表へ…電動『ウルス』の可能性も
  6. [音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
  7. いすゞとUDトラックス、ジャパントラックショー2024に共同で出展へ
  8. EV戦略の“怪”、世界的には「失速」、国内は充電設備1年間で「3割増」[新聞ウォッチ]
  9. スズキがスーパーキャリイ「軽トラ市」仕様など出展へ…ジャパントラックショー2024
  10. アストンマーティン『DBX』に改良新型、内装一新…707馬力仕様に一本化
ランキングをもっと見る