再製造部品にアフターマーケットパーツも強いZF…IAAE 2023

IAAE 2023:ZFのアフターマーケット関連製品
IAAE 2023:ZFのアフターマーケット関連製品全 15 枚

ZF proAI(マルチドメイン対応ECU)やbeep社との自動運転カーでの協業などCASE市場で最先端の取り組みを見せるZFがアフターマーケットの祭典、国際オートアフターマーケットEXPO 2023(IAAE 2023)に出展していた。

ZFパートナーの製品群

老舗のティア1サプライヤーとして、従来からのトラディショナルなパーツやアフターマーケットをないがしろにしているわけではない。グループにはWABCOやTRW、SACHSといったグローバルなパーツ、アフターマーケットブランドを擁している。展示は各社の特徴的な製品を俯瞰でき、同社のポートフォリオの一端を見ることができる。

WABCOブランドの展示スペースでは大型トラック・トレーラー用のEBS(電子制御ブレーキ)が目を引いた。このうちアクスルモジュレーター(ブレーキ系のアクチュエーターを制御する)には小さい緑のタグがついている。これは、Re-Manufacturing(再製造品)を意味する。「再製造」とは、製品を作るのに回収した部品を使うが、必要ならば新しい部品も使う。リサイクルやリビルドとは違い、性能や基準は製品出荷を満たすまで作り込まれている部品のことだ。

TRWのスペースは巨大なディスクローターやブレーキパッド、ブレーキフルードが展示されていた。大きなブレーキディスクローターはBMW M Sportのものだという。パッドはVitsやBMWミニのものだ。TRWのブレーキパッドは、DTECという低ダストのセラミック材を用いた製品がある。スタビライザーリンクは三菱アウトランダー用のもので、アフターパーツとして製造しているものだ。

SACHSはエアスプリングとダンパー(ショックアブソーバー)の展示だ。エアスプリングはBMW X5のもの。短い復筒式のダンパーはトラックのトレーラーに取り付けるタイプ。国産のトラックにも採用されている製品。細長い方は単筒式のダンパーで耐久性を重視した商用車向けだ。SACHSは乗用車やスポーツカーのダンパーも多く手掛けているが、IAAEでの展示は商用車やヘビーデューティな用途に合わせているようだ。

レムフォルダはシャーシコンポーネントに強いブランドだ。ボールジョイント、スタビリンク、エンジンマウント、トランスミッションマウント、コントロールアームなどを並べていた。足回り部品はBMWやメルセデスなど輸入車で採用が多い。

最後はZF本体のスペース。ここに展示されていたのは8ATトランスミッションのカットモデルとトランスミッションオイルの交換キット。8ATトランスミッションはBMW 7シリーズなどに搭載されているものと同じタイプ。Gen.3だろうか。現在、同社の8ATは電動化対応のGen.4もリリースされている。

CESの発表など見ていると、ZFもしっかりCASE対応を進めており新しい技術のキャッチアップも万全だ。電動化対応やSDV対応ではコンチネンタルと双璧をなす存在といってよいが、既存部品やコンポーネントのサポートにも力を入れている。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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