トヨタ系販売店で相次ぐ保険金過大請求、ネッツトヨタ千葉でも1687件判明[新聞ウォッチ]

トヨタ・クラウンスポーツ
トヨタ・クラウンスポーツ全 3 枚

「TOYOTA」という看板を掲げるトヨタ自動車系列の販売店での保険金の過大請求が後を絶たない。こんどはネッツトヨタ千葉でも、自動車保険の金額を過大請求していた事例が1687件も見つかったという。

同社が発表したもので、きょうの朝日が社会面で「トヨタ系、過大請求1687件」とのタイトルで取り上げている。

◆「組織的な関与はない」

それによると、実際には修理や交換をしていない車の部位・部品について保険金を請求。1台あたりの平均金額は2万4000円だったという。過大請求に関係していた社員2人はすでに懲戒処分しており、ネッツトヨタ千葉では「組織的な関与はない」と否定しているという。

具体的な事例としては、同社の板金塗装2工場のうちの一つ「袖ケ浦BPファクトリー」で2017年11月~20年12月に行われた保険修理で過大請求が見つかったという。請求分については保険会社への返金を進めているほか、顧客に連絡し必要に応じて車の無償点検をして対応するそうだ。

2020年12月に保険会社から指摘を受けて実施した社内調査で発覚。この日まで公表していなかったことについて、「修理内容の確認などに予想以上に時間を要したため」と説明しており、安全性に関わる修理の不備はなかったという。

◆売り上げ増加などを目的

修理の見積もりを担当する社員2人が関与していたとみられており、その社員は「工場の売り上げ増加などを目的に意図的に過剰計上した」と話しているという。

ネッツトヨタ千葉では「売り上げ目標などは社員に課していなかった」としているが、チェック体制が不十分だったことが原因とみられており、今後は再発防止に向け、帳票のチェックや定期監査の強化など、現場の経理処理の確認体制を改善するとも伝えている。

トヨタ系販売店での保険金の過大請求は、これまでも茨城県や静岡県のほか、先月は北海道の札幌トヨペットでも、自社の板金塗装工場で行っていた塗装作業で、高機能塗装の料金で請求していたにもかかわらず、通常仕様の塗装を行っていたという過大請求の事例が1417件も判明したばかり。

それにしても大手メディアは、ビッグモーターなどの中古車販売業者による過大請求問題に比べると、この中間決算で「トヨタ、営業益過去最高の2.5兆円」や「トヨタ純利益3.9兆円予想」などに水を差すような報道は控えめである。

2023年11月2日付

●米ビッグ3、人件費40億ドル増か、EV投資にも影響(読売・8面)

●円一時151円台後半、政府市場けん制(読売・9面)

スバルもテスラ方式採用(読売・9面)

●十倉会長が報酬の一部返上、住友化学赤字見通し(朝日・6面)

トヨタ増益HV牽引、原価減り利益増、円安も追い風、中国での販売課題(朝日・7面)

●ガリバー「誤請求」3件発表(朝日・23面)

●トヨタ系、過大請求1687件(朝日・23面)

●ガソリン横ばい、173円40銭(毎日・6面)

●日鉄、HV向け鋼板巡りトヨタ提訴、特許訴訟が一部結審、賠償額は算定せず、トヨタ有利の判決か(日経・15面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る