世界初のレベル4実現、スイスで最初の自動運転バス、2025年から運行へ

カルサンの自動運転バス「e-ATAK」
カルサンの自動運転バス「e-ATAK」全 1 枚

カルサンは8月19日、自動運転バス「e-ATAK」が、スイスで初めて導入されると発表した。

カルサンは、公共交通の電動化と自動運転化において世界的に先駆的な役割を果たしており、特にヨーロッパで新たな業界標準を設定し続けている。同社はADASTECと協力して、世界初のレベル4自動運転車両の「e-ATAK」を開発し、アメリカ、ノルウェー、ルーマニア、オランダ、トルコ、フランス、フィンランドで運行している。

今回、スイスのアルボン市で運行されるe-ATAKは、歴史的な市中心部と新しい住宅地サウラー・ヴェルクを結ぶ2.2kmのルートで、8つの停留所を持ち、30km/hで運行する予定。このバスはスイス初の自動運転バスとなり、ヨーロッパで初めてトンネルを通過する自動運転車両としても注目されている。

カルサンは、世界中でその存在感を拡大しており、特にヨーロッパで多くの国で第一選択肢となっている。今回のスイス導入は、カルサンの革新的なモデルと優れたサービスアプローチを示すものになるという。

e-ATAKは、アメリカのミシガン州立大学で1年半にわたり5kmのルートで運行され、世界初の自動運転バスとして歴史を刻んだ。ノルウェーのスタヴァンゲル市では、2022年から一般交通で乗客を運び、今年初めにはトンネルを含むルートに拡大し、初のトンネル通過を成功させた。カルサンはこれまでに7つの異なる場所で自動運転プロジェクトを展開し、8万kmの自動運転経験と3万人以上の乗客を運んできた。

スイスのアルボン市では、TGAのSCCL(Self-Controlled City Liner)プロジェクトの一環としてe-ATAKが導入され、2024年12月に納車される予定。2025年1月からは、Eurobus Ostschweiz AGの運営のもとで乗客輸送を開始する。

e-ATAKは、前方の高度なレーダー技術、RGBカメラによる高解像度画像処理、熱カメラによる環境安全性の向上など、多数のLiDARセンサーを搭載している。これらの技術により、レベル4の自動運転が可能となり、計画されたルートでドライバーなしで運行できる。バス停での停車、乗降管理、交差点や信号のナビゲートなど、バスドライバーが通常行うすべてのタスクを自動で行うことができる。

《森脇稔》

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