トヨタ自動車は独ハノーバーで開催中のIAAトランスポーテーション2024において、ヨーロッパ市場における水素燃料電池車の動向と展望を語った。燃料電池技術は中型および大型輸送ソリューションに適しているそうだ。
◆早く、多くの場所で炭素排出量を削減
トヨタモーター・ヨーロッパの副社長、R&D、ヨーロッパ水素ファクトリー、コネクテッドテクノロジー&購買担当で、トヨタ自動車の水素ファクトリー・チーフプロジェクトリーダーを務める安井慎一氏が、9月16日、IAAトランスポーテーション会場でプレゼンテーションを行なった。
トヨタは、水素燃料電池技術が商用車に非常に適していると強調し、パリオリンピックで『ハイラックスFCEV』を発表してその技術を披露した。「トヨタの目標は、可能な限り早く、可能な限り多くの場所で炭素排出量を削減すること」と安井氏。
◆水素ステーションの整備計画
安井氏は、「トヨタでは、燃料電池技術が中型および大型輸送ソリューションに非常に適していると考えている。水素がエネルギーキャリアとして広く利用される時代はすぐに訪れると予測する」と語った。
EUの「再生可能エネルギー指令(RED)」では、2030年までに産業向けの水素の42%を再生可能エネルギーから供給することが義務付けられており、2035年までには60%に達する計画だ。また、EUは水素燃料補給インフラの開発を促進しており、2020年代の終わりまでに欧州横断輸送ネットワークに沿って200kmごとに水素ステーションが設置される予定だ。