韓国のLGイノテックは、5Gブロードバンド衛星通信に対応した世界初の「第3世代車載5G通信モジュール」の開発に成功したと発表した。
車載5G通信モジュールは、車両内に搭載され、5G技術を使って基地局や衛星などのネットワークインフラとデータ通信を行う部品。ソフトウェア定義車両(SDV)や自動運転に欠かせない重要なシステムだ。
従来の衛星接続対応5G通信モジュールは、帯域幅約0.2MHzの狭帯域(NB-NTN)チャネルで動作していた。データ伝送速度は毎秒数百キロビット程度に制限されており、テキストメッセージなどの低容量データ用途にしか適用できなかった。大容量データ伝送能力の制限により、狭帯域衛星通信モジュールは自動車メーカーの高度な自動運転要求を満たすことができなかった。
LGイノテックの新しい「第3世代5G通信モジュール」は、5Gブロードバンド衛星通信(NR-NTN)をサポートする。地上基地局から切断されても、衛星経由で継続的な通信を維持し、どこからでもブロードバンドネットワーク上で大容量データの高速送受信が可能だ。