ティアフォー、モルフォのAI車載カメラキャリブレーション技術導入…工数削減と精度向上を実現

ティアフォーの自動運転機能対応の新型EVバス『Minibus 2.0』(参考)
ティアフォーの自動運転機能対応の新型EVバス『Minibus 2.0』(参考)全 1 枚

モルフォは12月17日、AIを利用した車載カメラ向けオートキャリブレーション技術「Morpho Visual Calibrator」が、ティアフォーに採用されたと発表した。

本技術は、車載カメラで撮影した映像を基にAIがカメラ同士の位置関係を即時に推定するオートキャリブレーション技術。これにより、従来工場で必要とされた専用キャリブレーション設備の大幅な簡素化と製造工程における設備投資の削減が可能になる。

近年、多数のカメラやセンサーを搭載する次世代自動車が一般化するなか、この技術の重要性は高まっている。

導入前は車両のカメラセンサー数増加に伴いキャリブレーション工数も増大していた。従来のターゲットマーカーを用いた手法では、マーカーの移動担当とPC操作担当の2名体制が必要であり、特に屋外の冬季作業で作業者の身体的負担が大きかった。また、マーカー配置の熟練が必要で、精度のばらつきによるやり直しも発生していた。

「Morpho Visual Calibrator」の導入により、全カメラの同時キャリブレーションが可能となり工数を大幅に削減。信頼度評価機能により定量的な精度評価ができるようになり、主観評価から客観評価へ転換。2名体制から1名体制へ作業形態が変わり、屋外作業の身体的負担も減少した。マーカー配置の熟練技術が不要となり、属人性と処理時間の大幅削減が見込まれている。

PoC(実証実験)で従来手法と同等の精度が確認され、一度に全カメラのキャリブレーションが可能となったことで工数削減は明確である。信頼度評価による品質管理で安定したキャリブレーションも期待されている。

モルフォは画像処理とAIの研究開発型企業であり、国内外のスマートフォンや半導体メーカーを中心にグローバルに事業を展開している。車載や産業IoT分野にもAIを活用した画像認識技術を提供し、先進のイメージング・テクノロジーでイノベーション創出を目指している。

《森脇稔》

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