ニシオホールディングス傘下の西尾レントオールは12月23日、環境省が実施した「高規格幹線道路の工事現場における電動建機を用いた試行作業」に協力し、電動建機および独自改造建機を提供したと発表した。
本試行作業は、建設現場における電動建機の普及促進と脱炭素化(GX:グリーントランスフォーメーション)を目的として、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の工事現場で実施された。
西尾レントオールは、高規格幹線道路という大規模なインフラ工事現場において、実稼働環境下での性能や運用性を確認するため、2機種を提供した。
提供した機材は、タイヤローラー「TZ701ニシオ改」と電動ハンドガイドローラー「HV620evo」の2機種。特にタイヤローラーは、同社技術部門による独自の改造を施したモデルで、現場の安全性と作業効率を向上させる仕様となっている。ベース機は酒井重工業製で、西尾レントオールと新トモエ電機工業が改造を手がけた。
電動ハンドガイドローラー「HV620evo」は酒井重工業製で、排気ガスゼロ、低騒音を実現したバッテリー駆動式ローラー。トンネル内や住宅密集地など、環境配慮が求められる現場での活用が期待されている。
試行作業は千葉県成田市川上から香取郡多古町間の圏央道で実施され、路盤準備工や下層路盤工などの作業が行われた。今回の試行における給電にはHVO(水素化処理植物油)燃料を用いた発電機が使用されており、運用全体でのCO2排出削減が図られている。
環境省が主催し、大成建設、大成ロテック、酒井重工業、三笠産業、西尾レントオールなどが施工・協力した。
西尾レントオールは、建設業界のカーボンニュートラル実現に向け、電動建機のレンタルラインナップ拡充および、現場の課題解決に資する機材開発・改造を積極的に推進している。今後も官公庁やメーカー、施工会社と連携し、持続可能な社会基盤整備に貢献していく方針だ。




