VWグループCARIAD、自動車の摩擦データを分析し路面のグリップ力を測る技術を開発

VWグループのCARIADが自動車の摩擦データを分析し路面のグリップ力を測る技術を開発
VWグループのCARIADが自動車の摩擦データを分析し路面のグリップ力を測る技術を開発全 3 枚

フォルクスワーゲングループのソフトウェア部門のCARIADとスウェーデンのNIRA Dynamicsは、自動車の摩擦データを分析し、路面のグリップ力を測る技術を開発したと発表した。

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両社は、今冬の厳冬期にドイツ国内で200万台超のコネクテッドカーから収集した路面摩擦係数データを分析し、路面凍結の実態を明らかにした。

2025年12月から2026年1月にかけて、フォルクスワーゲン、アウディ、セアト/クプラ、シュコダの各ブランド車両は約254万件の路面凍結警告を記録した。これは前年同期の36万116件と比較して約7倍の増加となり、この冬の路面状況が極めて厳しかったことを示している。

同システムは、タイヤと路面の間の摩擦係数を車両が継続的に測定し、匿名化されたデータを数秒以内に中央プラットフォームに送信する仕組みだ。収集されたデータはリアルタイムで分析され、フリート全体に配信される。これにより、気象アプリに表示される前に凍結箇所を検知し、コックピットに直接警告を表示することが可能となる。

データ分析の結果、路面凍結は広範囲に均一に発生するのではなく、極めて局所的な現象であることが判明した。ベルリンとミュンヘンの大都市圏では、地区ごとに警告発生率に大きな差が見られた。

ベルリンでは、走行距離10万kmあたりの警告発生率に顕著な東西格差が現れた。マルツァーン・ヘラースドルフやリヒテンベルクなどの東部地区では30件以上のピーク値を記録した一方、西部のシュパンダウでは10件未満にとどまった。

対照的にミュンヘンでは、アルトシュタット・レーエルやルートヴィヒスフォアシュタットなど、市中心部の地区にリスクが集中していた。

こうした局所的な差異は、微気候要因、土壌条件、構造的特性の組み合わせによるものと考えられる。従来の気象サービスは広域的な警告しか発信できないが、フリートインテリジェンスは特定の道路区間に対するピンポイントのデータを提供し、状況に応じて個別に運転者に警告できる。

すでに2025年11月の時点で、バイエルン州における路面凍結警告の登録件数は前年比で2倍に増加しており、2026年1月に全国的に訪れた厳冬の早期指標となっていた。

すべての摩擦係数データは、GDPRおよびEUデータ法に従って本来の目的のためにのみ処理され、完全に匿名化されている。個人やプロファイルについて結論を導き出すことは技術的に不可能だ。大多数のユーザーがデータ共有を積極的に支持している事実は、集団的な道路安全に対する高い価値を裏付けている。

今冬得られた知見は、現在の運転者を支援するだけでなく、自動運転の基盤を形成する。高度自動運転(レベル3)には、道路の物理的限界に関する正確な知識が必要だ。摩擦係数をリアルタイムで予測する能力は、自律システムが安全な判断を下し、最も厳しい条件下でも確実に動作するための基本的な前提条件となる。

《森脇稔》

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