【WRCラリージャパン】日本初の世界選手権をふりかえって

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
【WRCラリージャパン】日本初の世界選手権をふりかえって
【WRCラリージャパン】日本初の世界選手権をふりかえって 全 10 枚 拡大写真

●帯広を「ラリー特区」に

まず、観客は主催者発表で3日間で延べ21万1500人となっている。これはセレモニースタートの観客を含めての数字だ。チケットを購入した入場者数は同16万人弱となっている。これは1日あたり5万人以上動員したことになる。東京ディズニーランドの年間入場者数を1700万人とした場合の1日の平均入場者数を少し上回る数字だ。

帯広市を中心とした十勝地方の人口は36万3000人である。地元以外の観客が10万人だったとしても、3日間だけ人口が3割ちかく増加したと考えることもできる。相当な地域経済への直接消費が見込まれる。

16万人がツアー代金を除いた食費などで1日1万円使ったとしたら、それだけで16億円である。10万人の観客が仮に平均3万円のツアーや個人手配の旅行を行ったとすると、これだけでも30億円となる。総勢800人のスタッフ、約500人の報道陣(海外メディア含む)についても同様な費用が発生している。

そのほか、林道の整備と補修、サービスパークの整備、スーパーSS会場の土木工事などはかなりの規模になっているはずだ。観戦エリアの仮設トイレ、放送設備なども作らなければならない。ラリーHQ(大会本部)やメディアセンター用の電話、ネットワーク工事を含む工事や什器備品の整備なども必要だ。

これらを総合すると50億円以上という経済波及効果は達成されていると見ていいだろう。WRCはどこでも開催できるイベントではないが、地域活性化のため全日本ラリー選手権をバックアップする市町村も表れている。広いエリアを使うラリーだからこそ、地域全体で積極的に活用したい。帯広周辺が「ラリー特区」になる日は近い?

ちなみに、チケット収入はどうだったか計算してみた。16万人弱には北愛国サービスパークの見学者も含まれている。このチケットは1000円だが、林道SSなどの入場料は4000円から8000円(当日券は+1000円)だ。これらの数字から概算すると4億5000万−6億円前後ではないだろうか。

●経済効果を考える
●帯広を「ラリー特区」に
●壊すのはもったいない
●期間中の交通事情あれこれ
●人の動き

  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 4
  6. 5
  7. 続きを読む

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. “空気圧が減る理由”を徹底解説! 今日から始める賢いタイヤ管理術~Weeklyメンテナンス~
  4. 約67万円から買える小型トラック、印タタが「エースプロ」発表…EVも用意
  5. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る