日産の新デザインセンターが見せてくれたこと

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日産の新デザインセンターが見せてくれたこと
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 日産のデザイン改革はブランドの再考

デザイン力を商品戦略のコアとしている日産自動車。新デザインセンターは、セクション間の壁をできるだけ取り払い、多くのワークを共有。また、デザイナーにゆとりのある快適なスペースを提供するなど、デザイナーの資質をより効果的に引き出すためのさまざまな工夫がなされていた。

日産デザイン本部の國本恒博プロジェクト・デザイン・ダイレクターは、日産のデザイン改革の狙いを次のように語る。

「日産のデザイン改革というと、世界トップのデザインを作ろうとしていると思う人もいるようですが、それはわれわれの狙うこところではありません。過去の日産車をみると、『シルビア』、『スカイライン』、『フェアレディZ』、米国における『マキシマ』のように、モデル単体としてはとてもインパクトのあるクルマが多かった。それら個々のモデルのキャラクターを継承しながら、日産らしいデザインとは何かを再考する。そして、デザインで日産ブランドを明確に語ることができるようにすることが主眼なんです」

日産が目指しているのは、世界最高峰のデザイン力ではなく、むしろブランドアイデンティティを明瞭にするための日産車の個性作りが主眼だというのである。デザインをCIの最重要アイテムに位置づけるという考えは、欧州の自動車メーカーに近い。

「確かに欧州らしいと言えば欧州らしいと思う。デザイン重視に舵を切ったのは、ゴーンが社長に就任してからでした。ゴーンは自動車ばかりでなく、役員のプレゼン資料から名刺、建物など、日産に関するものすべてについて、オリジナリティのあるデザインを要求しました。それがユーザーやビジネスパートナー、また競合相手にまで、日産らしさを認知させるための基本だ、と」(國本氏)

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《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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