大矢アキオ『喰いすぎ注意』…とろけるフィアット

自動車 社会 社会
大矢アキオ『喰いすぎ注意』…とろけるフィアット
大矢アキオ『喰いすぎ注意』…とろけるフィアット 全 8 枚 拡大写真
1
クルマよりもグッズが売れて

イタリアではここのところ、FIATロゴ付きグッズが花盛りである。実はその始まりは2003年、フィアットが経営危機の真っ只中にいた頃だ。創業家の御曹司ラポ・エルカーンが、衣料品メーカーとタイアップで、FIATロゴ入りスウェットを作ってみたのである。

1930年代の社章をモティーフにしたものだった。 アパレルチェーンを通じて試験販売したこところ、あまりにコテコテの巨大文字がウケたようだ。プレミアが付くほどの大ヒットとなった。

【画像全8枚】

「これはイケる」と読んだフィアットは、シューズ、リストウォッチと次々にFIATライセンス商品を拡大していった。

最近は、文房具にまでFIATロゴ商品がある。このブームを分析すると、2005 - 06年にかけてはトリノ五輪によるナショナリズムが、ちょっとした追い風になったようだ。また、今年は新型『500』登場によって、新たなFIATライセンス商品がショーウィンドーを飾るようになった。

まあ冷静に観察すれば、スウェット以上に当たったグッズは見当たらないのだが、従来「フィアットはダサい」と言っていた若者たちが自慢げにロゴ入りウェアを着るようになったのは奇跡的である。ひいてはメーカー自体のイメージも改善し、瀕死の状態から立ち直る助けにもなった。最近の自動車メーカーのPR戦略としては、快挙であろう。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 続きを読む

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. NSXのエンジン内部もアプリで見れる! シミュレータアプリ「Trans4motor R」配信開始
  2. MTのみの潔さに「ほぼ最高では?」 フィアット『500ハイブリッド』発表に国内でも注目集まる
  3. 最新機種の“魅力”を解剖! カロッツェリアの「モニターレス機」なら、スマホを便利に使い倒せる![メインユニット最前線]
  4. 「日本バイクオブザイヤー2025」大賞はヤマハ『XSR125』、人気投票で決定
  5. ベリーサの再来か、次期マツダ2か? マツダ『X-COMPACT』の正式発表を待ち望む声続々
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る