【トヨタ クラウン 試乗】クラウンらしさを模索、高レベルで熟成…諸星陽一

試乗記 国産車
トヨタ・クラウン
トヨタ・クラウン 全 22 枚 拡大写真

トヨタのフラッグシップセダンであるとともに、日本を代表する高級車である『クラウン』だが、年々その注目度が低くなっているような気がする。

【画像全22枚】

クラウンを絶対的に信奉した世代は、すでに自分では運転しない年齢となっていることが多い。その下はクラウンをパーソナルカーとして考えづらいという世代だろう。だからこそ、クラウンは生まれ変わらないとならない。だからこそ、ピンクのボディまで作ってPRをしているのだ。

実際に乗るとじつにいいクルマ。今回、ガソリンエンジン系は3.5リットルのアスリートS、2.5リットルのアスリートG、2.5リットルのロイヤルサルーンG、2.5リットルのロイヤルサルーンに乗ったが、それぞれに異なる味付けでさまざまなユーザーに対応できる車種構成となっている。

もっともゆる〜い味付けだった2.5ロイヤルサルーンGは、多くの人がクラウンにいだいているような、柔らかで適度な遊び(ダルさ)のある乗り心地。シート表皮までもが柔らかく、日本の高級車という乗り味だ。

一方、アスリート系はピシッと引き締まったハンドリングが魅力で、ドライバーズセダンとしての要素が数多く盛り込まれている。とくに3.5リットルはトルクフルなエンジン特性で、アクセルやステアリングの操作に対するレスポンスもクイックでファンなドライブフィール。

装着しているタイヤによって若干異なるが、もちろん静粛性は高く、コンフォートという面での乗り心地は申し分ない。リヤシートの広さも十分だし、相変わらずリヤのセンタートンネルは大きいが、パッケージングとしてはカンパニーカーとしてお手本とも言えるべき性能が確保されている。

新たに採用された後退時の衝突防止装置や、リバースからドライブに急激にシフトチェンジした際の急発進防止装置も、事故防止には多いに貢献するだろうし、衝突時にボンネットを持ち上げて歩行者保護を行うポップアップフードも有効的に働くだろう。安全装備の充実度はまず十分といえる。

燃費を計測するほどの距離を試乗できなかったが、JC08モードは2.5リットルの2WDが11.4km/リットル、3.5リットルが9.6km/リットルという数値。アイドリングストップは設定されない。なぜアイドリングストップを装備しないのかを聞いたところ、「不安がるお客さんが多いから」との答え。しかし、不安ならばスイッチをオフにしてしまえばいいだけのことだが、クラウンのユーザーは圧倒的に使わないというのなら、装着によるコストアップはいいことではない。

5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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