英国の鉄道インフラを保有・管理するネットワーク・レールはこのほど、英運輸省や鉄道会社、車両メーカーなどと共同で、非電化区間で走行可能なバッテリー搭載電車の試作を開始したと発表した。非電化路線をまたぐ直通運転での導入に向け、実用化の可能性を探る。
試作車には、イングランド東部で列車を運行する鉄道会社「グレーターアングリア」のクラス379電車を使用。製造メーカーのボンバルディア社が、リン酸リチウム、ナトリウム塩化ニッケルの2種類のバッテリーを搭載する改造を行う。
バッテリーは単体での試験を経た上で車両に搭載。試験施設内でのテストののち、電化路線でパンタグラフを使わずに試運転や営業列車としての運転を行う。試験は2014年末まで行われる予定。
英国の鉄道電化率は約40%で、欧州主要国や日本に比べ低い。現在はイングランド南西部を走るグレート・ウェスタン本線などで電化計画が進んでいる。