米の民間情報機関によるミャンマーの地政学的分析

エマージング・マーケット 東南アジア
関連画像
関連画像 全 1 枚 拡大写真

「影のCIA」とも称される機関が分析するミャンマー
米国で徹底的な地政学的分析と予測で知られている民間情報機関「ストラテジック・フォーカスティング有限会社」(ストラトフォー)は自社サイトの新しい企画編集シリーズのテーマとしてミャンマー地政学を論じている。

その論説内容の一部がリリースニュースとして紹介され、以下にその内容を簡単にまとめてみた。

(ストラトフォーHP ミャンマー分析)

ロジャー・ベーカー氏の見解
ストラトフォーはまず、ミャンマーの国家統一のための努力に必須な要素として東南アジア国家共通の特色でもある地域力学に着目している。

ロジャー・ベーカー(ストラトフォー アジア太平洋分析副社長)は、「2010年から始まったミャンマーの改革開放は、ミャンマーがアジアの経済活動的キーポイントとして台頭する機会を創出することになるが、同時に国の内部を無秩序状態に陥れる危険をはらむ可能性がある。それは歴史上において、小国分割へ逆戻りするリスクを含むものではあるが、そういった遠心力と戦わねばならないのが国家だ。」

「それぞれの地域が比較的分裂した状態から、一つの旗の下へ全市民を結合し、国家体を成り立たせるためには、様々な強い制約や複雑で多量な政治的課題を克服していかなければならない」と述べる。

徹底したミャンマー研究
分析シリーズ4部のうちのパートでは、ミャンマーの歴史と地理が地政学としてどのように相互作用してきたかを概観し、国内各々の地域の地理的独立性が強かったことが統合には障害となる多孔性的な文化を生み、そこからくる民族や人種の対立が最終的に60年間以上ミャンマー人を悩ました暴動に寄与したと論じている。

さらに同社のミャンマーシリーズは、以下の内容をカバーするという。

“ミャンマーの軍事執行側と政権運営側の間に深まっている相互不信と意見不一致。及びそれが2015年の総選挙に与える影響”
“ミャンマーの東南アジアでの台頭が中国、インドを始めとした周辺諸国に与える影響”
“中国から見たミャンマーの戦略的重要性と地政学的利益”

米国からみえるミャンマーの未来
昨年にストラトフォーは16の新興諸国のうちの1つであるミャンマーが高度成長時代に値する範囲に近づき、経済成長的に中国に代わるほど平衡を保った国であると特定した。

その上で今後30年間のミャンマーの台頭を想定し、ミャンマーが東南アジアの主な経済成長を支えるグローバルなリーダーになる可能性があると主張している。

《ミャンマーニュース》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. レクサス『IS』改良新型、表情一新…2026年発売へ
  2. ルノー『ルーテシア』新型、新デザインで大胆チェンジ…IAAモビリティ2025
  3. ポルシェ『911ターボS』新型、史上最強の711馬力ハイブリッド搭載..3635万円から
  4. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  5. 幻の「黒いカタナ」がサプライズ公開! 市販化の可能性は…? スズキ「カタナミーティング2025」次期モデルの展望も
  6. ダイビングで拾ったゴミとMITSUBISHIトライトンで見つけた新しい相棒関係PR
  7. スバル、米国顧客満足度指数調査で総合1位…安全性部門は6年連続首位
  8. マツダの新型SUV『EZ-60』すでに4万台の予約殺到! SNSでは「マツダ復権か??」「日本でも売るべき」など話題に
  9. メルセデスベンツ『GLC』新型、インテリア先行公開…史上最大39.1インチディスプレイ採用
  10. 「手組みのエンジン!?」65万円のマツダ NDロードスター用「リビルドエンジン」にSNSで期待の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る