「与党支持しないなら要求ダメ」ラザク首相発言が物議 マレーシア

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マレーシアのナジブ・ラザク首相(参考画像)
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与党連合・国民戦線(BN)構成党、マレーシア華人協会(MCA)の年次総会が11-12日に開催されたが、来賓として挨拶したナジブ・ラザク首相の「BNを支持しないのであれば華人は政府に要求すべきでない」との発言が傲慢だとして物議を醸している。

与党寄りの主要新聞はこの発言部分を黙殺しているが、ネット上では「ナジブ首相が掲げる1マレーシアの精神に反して華人を差別するもの」、「国民から選ばれた首相ならば、支持不支持に関わらず公平であるべきだ。BNがすべての国民に公平であればなぜ華人の支持が回復しないのか」といった批判の声、「BNが華人に公平でないことを認めてくれてありがとう」、「自分はてっきり民主主義国家に住んでいたと思っていた」などと皮肉る声が上がっている。

野党連合・人民同盟(PR)を率いるアンワル・イブラヒム元副首相も「傲慢な主張」だと批判。同じくPR所属の民主行動党(DAP)セランゴール州支部長のトニー・プア氏は「BNを支持しない者の要望は聞きたくないという発言であり、それならばそうした者からは税金も徴収しませんというべきだ」と批判した。

ナジブ首相の発言はBN離れが著しい華人有権者に向けたもので、同じ華人を支持母体とするDAPに圧倒されつつあるMCAの建て直しに向けた士気を鼓舞することが狙い。

伊藤 祐介

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