巨額の負債を抱えていることが問題視されている政府系投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)が12日、返済が滞っていた20億リンギのブリッジ・ローンを返済したことが明らかになった。マレーシアン・インサイダーが報じた。
1MDBが支援を要請していた資産家のアナンダ・クリシュナン氏が支援に合意したと見られている。
融資を貸し付けていたマラヤン・バンキング(メイバンク)、RHBなどが1MDBを債務不履行に陥ったと宣言するまで後6日のところで返済されたという。18日が最終の返済期限となると見られていた。
20億リンギは1MDBのエネルギー部門子会社、パワー・テックが昨年5月に借り入れた総額55億リンギのブリッジ・ローンの一部で、昨年11月に20億リンギが返済期限となっていた。残りの35億リンギは2024年8月が返済期限となっている。
1MDBの財政状態を巡る懸念により通貨リンギやマレーシアのソブリン債格付けに影響があると懸念されていた。1MDBは総額420億リンギ規模の負債を抱えており、マハティール・モハマド元首相やダイム・ザイヌディン元財務相など多方面から経営体質に批判の声が挙がっていた。