今年の輸出成長率、エコノミストは1-3%と予想…マレーシア

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシア(イメージ)
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エコノミストらは、今年下期の輸出は1-3%の成長となると予想している。と8月3日付のエッジが報じた。

リンギ安の影響でマレーシア製の商品の競争力が高まっているが、コモディティ価格の下落や輸出需要の低下を受けて輸出の成長は芳しくないという。

MIDFアマナ・インベストメント・バンクのチーフ・エコノミスト、マスリナワティ・アハマド氏は「リンギ安によるマレーシアへの恩恵はない」と指摘。マレーシアの主な輸出品である電気・電子(E&E)製品の部品の50-60%が海外から輸入されており輸出は米ドル建てであることがその理由である。

今年5月の輸出高は605億リンギで、前年同月比6.7%のマイナスとなった。対日本、豪州の輸出が減少したことが影響し、液化天然ガス(LNG)の輸出も減少したことが減少に繋がった。

クナンガ・インベストメント・バンクのエコノミスト、ワン・スハイミ・サイディ氏は「コモディティ価格の低下により輸出成長が影響を受けている」と指摘。輸出高は今年2.2%の成長となるとの予想を示した。

エコノミストのリー・ヘングイエ氏は「輸出需要の下落により経常収支に影響がでる」との懸念を示した。投資活動の鈍化も経常収支に影響を及ぼすとして、来年にかけて注視が必要と述べた。また、政府系投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)を巡る不透明感の高まりも深刻で、一刻も早い解決が必要だとした。

M&Aセキュリティーズのロスナニ・ラスル氏は、近い将来コモディティ価格が回復することは考えにくいとしたうえで、輸出は2-3%程度の成長となるとの予想を示した。

ムスタパ・モハメド通産相は2月、今年の輸出は2-3%の成長となり昨年の6.4%からは減速するとの予想を明らかにしている。

千田真理子

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